　月も後半に入ってから、とりあげたい同題異話SR作品がつづけて公開されました。ということで、こちらもかけこみでまるっと同題異話特集ー。

　ー同題異話SR -June-/字句の海に沈む（順不同）ー

☆竹神チエさん作（SF/雨）

　雨が降ってやがて海になり、文字通り字句の海に沈んでしまうのです。……なんのこっちゃーって感じですが（笑）雨は雨でも雨がちがうんですよ。短いお話なのでね。この『雨』がなんなのか、ぜひ読んで確かめてみてください。

　こういう思いもよらない発想と出会えると、とてもテンションあがります。

☆新吉さん作（言葉遊び/1話600字縛り）

　浮かんで沈んで泳いで飛んで。明るく切なく。自然に眠れるまで。くるくると翻弄される感じがとっても楽しい言葉遊びです。

☆蜜柑桜さん作（現代ドラマ/音楽とお菓子）

　仲のいいご近所さん、匠と響子。キラキラとはずむような空気が楽しい音楽とお菓子のコラボ小説第2弾。

　そう第2弾。2弾なんです。当然ながら第1弾があるのですよ。ということで。単独でもよいですが、こちらと合わせて読むとより幸せな気持ちになれるかもしれません。

　シックで美しい、音楽とお菓子のコラボ第1弾。

『それでもこの冷えた手が』

☆九乃カナさん作（シリアスファンタジー/友情）

　王様と旅人の友情。ファンタジーな世界で、シリアスにシリアスにシリアスに進んで――の、ラストはやっぱり（？）九乃さんでした。すべてはラストでのタイトル回収のために……！

　ちなみに、他薦その11でも前半に読んだ3作を紹介していますので、未読の方は合わせてどうぞ。

　今月は濃いお題であると同時に、いろいろと遊べるお題でもあったようです。参加作ぜんぶを読んだわけではありませんが、バラエティ豊かで楽しい作品が盛りだくさんでした。

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