短編№44 シヴィライゼーション3572875

@ais-akountine

短編№44 シヴィライゼーション3572875

 うつくしきかの村には三人の娘がいて、泉で水を浴びるのを、その白く玉のように輝くたから貝の表皮のような不純な具合のないところを、村の男たちはすっかりながめて彼らの不純を木々におしつけるのであった。

 我もまた、それをながめる男らの一人であって、美しき娘をすっかり愛していたが、一般の男がたくらんでいるように、彼女らの寝どこにそっと一番若いのをほおりこんでどうにかして、夜の星々の流れのなかにひびきと流星を見ようとは思わないのである。

 ある日「野蛮な男たち」という人をばかにしたあの集団がとうとうコトを起こして、夜にバラが咲いたのはよかったといえ、娘の一人ランセントミナはついにおどろきの中にフェアリーがこうこうに入ってしまって、くたばってそのきょう乱のさけび声はたしかに闇夜にはげしくひびいて男たちをすっかり気持ちよくさせた。

 「すばらしい村だ」我、いや私の方がいいな。うん、私はそう思い込んでいる。しかし、こういうゆがんだやり方でしかなんにもできない 我が 私の? 美しき村はじつは闇夜のなかに沈むカスみたいなコールタールで、おそらくまったくすばらしくきれいで光り輝いているものでは絶対にないと私は、やっぱり気付かなきゃいけなかったのだ。

 さて、私はすっかりこの村のおかしさに気付いてしまったので、村の「野蛮な」なんとやら」はふおんな分子をすっかりこの世から消してしまおうということで、白い貝殻をバルト海からえっちらおっちら運んできてドイツの村に地中海の青い屋根を並べて、泉をギリシアの白い文化の源と同盟の愛のなかにみたててつくったうそっぱちを、そういう白い四角窓から私を追い出して、つくる。うむ、新たな純化をつくるんだといって剣とやりをエーゲふうにけずって、えらそうに、将軍ふぜいで追いかけてくるのだ。

 私は、貴族的弓矢を持って森を逃げるのだ。走って、ヴェールの白い布は落ち、恐怖のために失禁したために、下着は茶色に染まって、いやらしく、けもの的な「汚い」臭いを発した。ああ、なんて下品な文章だろう、私は今ゲルマン的フン族さをもってローマの軍団兵から森々の流れゆく神のああ原始的神への恐れをもって、走っているのだ。まったく、盾がいるだろう。私は軽騎兵、軽歩兵だな。そいつになっているんだ。山にかくれてようく見よう。おお、娘らすらもまざっているではないか! 彼らもまた、エーゲ的ユートピア(ルネサンス的だね)をみだされておいかりなのだ!

 さあローマを倒す時間だ。ローマがまねき入れたゲルマンによってくたばったなら、俺がこいつらを、ローマによってガリアいんやドイツをみだすものをこの一本のやじりのゲルマン的灰色の石のひかりによって、白い羽のそう頭のわしによって、あの唯一の文化の敵をこの光によって、つらぬかなけらば、神話は決して終わらないのだ。さあ、山のかげから丘のふもとから、木の上から俺はありったけの矢をヘタイロイの脳天にうちこんだ。ユートピア(まったくルネッサンスだ)は白い崩壊とともに森のギャップにさしこむ地中海的黄色い砂ぼこりは、やがてすっかりなくなって、かぜはかぎ十字の予感によってエスニックに終わるのだ。

 これは文化の勝利である。 (終)シヴィライゼーション3572875 

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