第13話:早苗さんとお泊まりドライブ

 早苗さんが1979年8月に泊まり込みでドライブしながら箱根、富士五湖、

八ヶ岳、車山高原、諏訪湖の2泊3日の旅行に行きたいので良いでしょうと

両親に話した。早苗一人の運転で大丈夫かと吉川部長が言ったが、それは大丈夫

と答えた。お母さんが、史郎さんに、お疲れのところ大丈夫ですかと聞いてきた

ので、私は大丈夫、むしろ気分転換になってよいかもしれないと思っている位

ですと答えた。すると母が、泊る所と、日程表を書いていくんですよ、と言い

、了解してくれた。この話を聞いて、早苗さんは、大喜びで、吉川部長が

早苗は多少無茶なところがあるから注意して見てくれと言い、笑った。


 1978年9月15日に、史郎が早苗さんのお宅に泊り、翌朝、早朝に出発す

ることになり、翌朝4時にケンメリのスカイライン2000GTで出発し朝7時

には韮崎にICで降りてレストランで朝食をとり長坂方面に向かい、甲州街道に

もどり、小淵沢、長野県に入り、富士見、茅野へ向かい、白樺湖畔を少し歩き、

蓼科から八ヶ岳を仰ぎ見て、車山公園に向かい、涼しい高原のリフトにのり頂上

に上がった。その後、上諏訪にもどり、昼食をとってから、岡谷へ向かい、鳥居

平やまびこ公園で、諏訪湖の景色を楽しんで、午後3時過ぎに今日泊まるホテル

紅屋にチェックインした。部屋に入り、風呂に入り、少し仮眠してから夕方6時

に夕食をいただいた。


 翌朝は、朝食後、車で、諏訪大社の前宮、本宮を参拝して、諏訪湖の反対側の、

秋宮、春宮をお参りし、その後、喫茶店に入り史郎が御神渡りの神話の話をした。

 冬に寒い日が長く続くと諏訪湖が凍り、一筋の氷の割れ目が現れる。これは、

諏訪大社の男神である建御名方命(たけみなかたのかみ)が女神である八坂刀

売命(やさかとめのかみ)に会いに行くために諏訪湖を渡った道筋と伝えられて

いる神秘的でロマンチックな現象なんですと言った。すると早苗がロマンティ

ックな話ですねと微笑んだ。昼食に旨いそばを食べたが細い麺だがこしがあり

確かに美味しい。


 その後、中央高速で一宮御坂ICから国道137号線で河口湖、富士吉田、山

中湖、御殿場を抜けて箱根に入った。箱根プリンスホテルに午後4時にチェック

インして風呂に入り、芦ノ湖を部屋から眺めた。夕食をとり今日は長旅だったの

で、早めに床についた。翌朝は、朝食をとり、ゆっくり10時過ぎに、出発し、

小田原に降りて、早川港の名物、アジフライを食べた。その後、西湘バイパスを

走り、平塚、茅ケ崎、戸塚を抜けて午後4時半に横浜の吉川部長の家に早苗さん

と帰り、買ってきたお土産を渡した。


 今年も楽しい夏休みだったが、夏休みが過ぎ9月になり伊藤史郎は営業1部

の黄川田紘一君と9月の第1週の水曜日から2週間の会社の研修旅行に出かける。

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