第6話:早苗さんとの出会い

 君が入社して東大のエリートとは聞いていたが建築学部で実用英語検定1級と

いうのには驚いたというと早苗さんが、ほんと?、すごいわ。英語検定1級と言

うとパブリックスピーキングを試験官の前で、あるテーマについて英語で発表す

るですよね、合格率が10%以下という超難関なんですよねと驚いていた。

 しかし、現在、英語検定よりもTOIECの方が留学のために重要視されるた

めに受験する人が多いと言い、英検1級というとTOEIC:950点以上にと

言われ最高位に評価されていると言った。留学する気はなかったのと逆に早苗が

聞き返した。家庭の事情で全く無理だったと言った。


 しかし3-4歳の頃から語学も数学も地理も暗記系のものは徹底的に覚えさせ

られ、その中でも語学、音楽が得意だったみたいと言った。6歳の頃には、英語、

ドイツ語、フランス語、スペイン語で同じ文章を同時に覚えさせられ、抵抗なく、

覚えていった。そのイントネーションとか、アクセントとかが妙に面白く思えた

と正直に言った。すると、早苗が4歳の頃から、そんな事教えたのと驚いていた。


 ビールが終わると、吉川部長が奥さんに、あれ持ってこいと言い、ヘネシーと

丸い形の瓶のアルマニャックとブランデーグラスを持ってこさせ氷水も2つ作ら

せ、この2つの酒を飲み比べて感想を聞かせてくれと言った。史郎がまず面白い、

丸瓶のアルマニャックを少し口に入れ、味わい、飲んだら、必ず、氷水を飲むと

言われたので、その通りに飲み、次にヘネシーVSOPを飲むと甘い感じは同じ

だが微妙に違う。また水を飲んで、どっちの方が好きかと聞くと、どっちも旨い

と思いますが私はヘネシーと言うと君は酒好きだねと笑った。アルマニャックは

口当たりがまろやかで女性に好まれヘネシーは切れ味が良いので男性に好まれる

そうだと言った。本当にうまいですねといいこれ高いでしょと話すと、そうね、

1本、酒屋で1万円位かなと教えてくれた。それは高い飲み屋なら2-3万円す

るでしょうねと史郎が笑った。そんな楽しい時間を過ごし、ちょっと飲み過ぎ、

離れに案内され、すぐ寝てしまった。


 翌朝6時過ぎに起きると早起きだねと言い、シャワー浴びたら良いというので、

身体を洗って出る頃には御飯と味噌汁と焼き魚が用意され食欲あれば、どうぞ召

し上がれと言われ、しっかり御飯をおかわりする食べっぷりを見て若い人は元気

が良いと吉川部長が笑った。そして8時半の電車で東京へ会社についたのは8時

半と、いつも通りだった。吉川部長に昨晩はご馳走になりありがとうございまし

たと、お礼を言うと、また時間がある時に来てくれよと言われ、わかりましたと

答えた。

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