やり直し恋愛

@diourara

第1話 Re:スタート

僕は高一からずっとある人に恋をしている。名前は美月、僕の初恋の相手だ.......。


彼女との出会いは2年前、同じクラスになった時だった。4月の桜が良く似合う、綺麗な肌や一つに結ばれた黒髪に僕だけじゃなくて、クラス中の皆が目を奪われたのを覚えている。いや、目だけじゃなくて、心も奪われたんだと思う。ホント、一目惚れって存在するんだ〜とかって思ってた、自分に語りたいくらいだ。

まぁ、過去話はこれくらいにしといて、時を戻そう。それからというもの、何の因果かは分からんが、3年間同じクラスになって、僕は長い時間をかけて信頼できる友達になったのだった.......。


「いや、なにしんてんねん」

「え、お前が状況を教えろって言うから教えてやったんじゃん」

「いや、そこじゃなくて、友達に落ち着いてどうすんねん!!」

コイツは相変わらずうるさいヤツだな〜鼓膜が破れるよ、ほんと。でも、18年間一緒にいれるくらい優しい奴なんだけどね、純也は。

「お前そんな余裕ぶっこいてたら、もう卒業するぞ?後5日もないぞ」

「だから、お前に相談してるんじゃん〜、恋愛経験豊富の純也くぅ〜ん」

「とりま、その肩書きやめような、殺すぞ?なんて冗談置いといて、告白しないのかってか、告白した事ないのか?美月に」

「いや、だってさ、委員も係も同じやつやってたけどさ、そのたび、友達度が上がっちゃってて……。挙げ句の果てには美月にこの間」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「そろそろ卒業だね。圭くん」

「そうだね、なんか寂しいね.......」

(美月と違う大学だからなぁ)

「実はね…圭くんに言いたいことがあってさ」

「え?僕に?」

(なんだろ?美月から話があるなんて)

「あのね、私.......」

(えぇぇぇぇ、マジか、ホントにこくは..)

「圭くんと友達になれてよかった」

(ですよねーーー)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「って言う悲しい話があってねぇ」

「それは辛いわな、でも、好きなんやろ?

なら、特攻して、砕けてこい!どうせ

初恋は実らないのが相場だ!」

「ちきしょー、失敗する前提かよ!

あぁ、いいぜやってやるよ!

ちゃんと思いを伝えれば、ワンチャン

あるかもしんないしな!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

~〜〜卒業式当日〜〜〜

僕は卒業式のムードで、少し浮かれていた。まるでいつもの自分じゃないみたいだと思った。お酒を飲むってこんな感じなのかな?脳みそからドーパミンでも出てるのかもしれない。そんな状態で、僕は美月を呼び出した体育館近くに向かった。

(なんか、声が聞こえる?誰かいるのかな)

少しだけ聞き耳をたてて、聞いていた。

「·····くんの事が好きでした。付き合って

ください!!」

「俺で良ければよろしくお願いします」


うわぁー、カップル成立しちゃったよ。凄いなァ、どのクラスの子なんだろ?ちょっとした好奇心で見て見た。


...................美月 、、、それに純也?

あの二人がそんな.......嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ

だって、純也は俺の相談にのってくれてたはずなのに.......

思わず、叫んでいた自分でも恐ろしいくらいに声が出ていた。気づいた時には純也も美月も僕の方を向いていて、思わず、その場から走り出してしまった、、、

「····················圭!!あれは·····!!」

聞きたくなかった、走っていて聞こえないのもあったが、信頼していた幼馴染みが裏切ったことに耐えきれなくて、耳を塞いでしまった。その日.......僕は卒業とは違う意味の涙を流しながら、ずっとベットの上でうずくまっていた。考えがまとまらない。どうしてどうしてどうして?わからなかった。分かりたくなかった。戻りたい全部最初からやり直したい.......。そう思いながら、泣き疲れた僕はベットの上で意識を落とした.......。

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