主人公が、いつの間にか異世界に迷い込むところからこの物語は始まります。
はっきりと自覚しての転生や転移ではないという、割と珍しいタイプの始まり方で、主人公と一緒に迷い込める感覚がまず面白いです。
各タイトルを見ても分かる通り、この物語は全編通してダジャレが出てくるのが特徴です。
そして、主人公の能力もダジャレです。その名もダジャレ魔法。
もう毎回くすっと笑わせて頂きました。このセンスがまた絶妙なんです!
気軽に読めるテンポの文章で、シリアスとコメディの緩急の付け方が更に読みやすさを加速させます。
おまけに、主人公が本当に良い男。
見た目は冴えないそうなのですが、能力も観察力も高く、女性への気遣いや事件の解決の仕方に人の好さが滲み出ております。何より懐がとても深い。
物語が進めば進むほど主人公の良さが輝きを増し、いつの間にか周囲の者を惹き付けていく様がとても心地良いです。
一見するとハーレム(?)なのですが、最後の方で仲間の衝撃の事実が判明したりと、一筋縄ではいきません。
最後まで読み終えた時、とても幸せな気持ちになれるはずです。
一体どんな結末が待っているのか。
タイトルでくすっと笑えたならば、是非とも一読して欲しい作品です。