第3話 なぜか裸で...

洗濯をしにきたはずなのだけど。

なぜか私は、ゴツゴツした岩石ばかりのキャンプ場のような場所にいた。洗濯物を入れたはずの洗濯機はそこにはなくて、代わりにあるのが焚き火台。


メラメラと激しく燃える炎の上。フライパンからは、美味しそうな匂い。


洗濯物がなくなってしまって、経緯がわかる人がいないか、周囲を見渡すと、岩石の上に座る人々の姿が。


(なんだ、他にも人がいるのか……)


と安心するのも束の間で、なぜか全員裸。


はっとして、自分の姿を確認すると、私も完全な裸。スッポンポンだった。


その中の一人の男性と目が合った。彼は知り合いだ。恰幅のいい、というかはっきりいうととてもデブなメガネ男子。


彼は、「何か困ったことがあるなら相談に乗る」といってきくれた。裸で。


経緯を説明すると、「奥でゆっくり話そう」と言われ、気づくと喫茶店のような場所に続く道ができていた。そして私は裸ではなくなっていることにも気づいた。


だが、彼は裸のままだった。



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夢のなか ゆき @merumeruk1

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