あとがき

 構成の練習として書かせて頂きました。

 推敲前の段階では、約5000字に達していたので…2500字に収めるために、どの表現が重要なのか、再吟味する良い練習になりました。

 両者を比べてみると、私がどこを三幕と位置づけていたのか…が分かるかもしれません(これが正解かどうかは分かりませんが


 救済、主人公の成長、ターゲットとする読者層…ここに関して、特に気を使って書いていたので、応援コメントで、この点を指摘して頂けたことは本当に嬉しかったです。

 密度が高いと感じて頂けたのも、上手く三幕にまとめられたおかげかな…と勝手に思っております、はい。


 メタファーに関しては、意図するとこではありませんでした。

 ただ…振り返ってみると、私は物語を膨らませる時に連想ゲームをしているような気がします。

 今回の連想ゲームのテーマは「始まり」でした。


 そもそもの起点として、私は「自分の主張」を盛り込まないと作品を書けないタイプの人間です。

 なのでまず、短編を通して伝えたいことを考えてみました。

 今回の(とっても青臭い)主張は物語後半のシーンです。

 これがまず念頭にあって…次に「始まり」というテーマから、「これまでの自分と決別して、新しく始める」というモチーフを決めました。


 じゃあ、これを上手く示せるモチーフはないかと、これまでに日常生活で浮かんだ「描きたい情景」を脳内検索してみてヒットしたのが、電車の光景でした。


 一時、ニュースで『列車の廃線』が盛んに取り上げられていた気がするんですよね。当時の私は何となく寂しい気持ちになりましたが、一方で、古い列車の代わりに新幹線が走るようになったり、古い列車が新興国で再利用されたりする、という「始まり」の側面もある。


 お、「始まり」というテーマで話をまとめられそうだぞ…!



 …という塩梅です。

 ただ結局、文字数の問題で電車の描写は大幅に削ってですね…。なんなら、推敲前の電車=鳥の描写を一番書きたかったんですが…推敲の結果、消滅しました。そういうこともあります(要素を詰め込みすぎた、というのも敗因でしょう苦笑


 全体を通しての反省点は、主人公(男)をもう少し男らしくすべきだったなーと。親に見つかったから、って、子供っぽいですよね…猛省。。

 あと、第一シーンで、電車の前振りをさり気なくいれるべきだったかな。推敲前には入れてたんですけど、推敲後は削ってしまったんですよね…。


というわけで、ここで終わろうと思います。

応援頂いた皆様、本当にありがとうございました!

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エピローグ (『# 匿名短編コンテスト・始まり編』参加作品) 湊波 @souha0113

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