第14話
この道ももう慣れてきたな。
片手に生茶を下げ、今日も道場に入る
「こんにちは」
店主は子供に指導対局をしていたが、声に気付きこちらを確認する。
「ああ来たか待ってたよ。山本さん」
そう奥に向かって声をかけると一人の男性がやってくる。
「彼が例の?」
この前の男の子のお父さんだ。
「そうです彼です奥の方でお願いします。」
これから一体何が始まるのかという不安をよそに山本さんは続ける。
「えっと、今まではネットでやってたんだっけ?」
どうやら山本さんは店主から話しはある程度きいているらしい。
「そうです。」
「じゃあ時計は使ったこと無い?」
時計とは何かと考えるが恐らくあれだろう。
プロの試合でよく見るやつ。
「あ~あれですか?プロの試合によくいるやつ」
そういいながら座敷の足つき盤の前に座るが何気に足つき盤は初めてだ。
そう思っていると山本さんは時計を持ってくる。
「そうそうこれチェスクッロクといってまぁ使い方はやりながら覚えればいいや。」
そういいえば時間をしっかり計って対局するのははじめてだ。
「15、30でいい?」
山本さんが時計をいじりながら聞いてくる
が、一体その数字がなんなのかはピンとこないでいた。
「へ?」
間抜けな答えだったが山本さんには伝わったようだ。
「あ~なるほどね15が分で30が切れたらの秒ね」
「まぁそれじゃやろうか」
引きこもり四間飛車党 @poinu
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