第13話
パチッ カッ パチッ
ふと駒を運ぶ手を止め、机の奥にある卓上時計に目が留まる。
「もう4時か」
道場に行った日から3日じゃなくて4日たっていた。
大会の文字を見るだけで心が踊る。
あれから日を重ねるごとに不安が膨らむ。
もしかしたら、道場に来ているのは弱い人で大会には強い人が来るのではないか。
もしかしたら、おなかが痛くなって負けるかもしれない。
もしかしたら、優勝できないかな。
時間を知ったら眠気がでてきたな。
棋譜を並べるのも飽きてきたし。
スマホ片手にキッチンへととりあえず重い足を運ぶ。
朝に何を食べよう
和食で気分を落ち着けるのもいいしヨーロッパ風にしておしゃれに決めとくのもいいけどなんか違うな。
徹夜明けだから、白米食べるよりパンで軽く決めるほうがいいな。
食品棚を漁りながら考える。
スーパーで買った食パンしか出てこないまぁ買ってないから当たり前だが、
やむを得ん、作るか。
冷蔵庫をあさってみるが一般的な材料しか入ってない。しいていえばホイップクリームが入っているくらいか。
と、なると、イングリッシュスコーンだな。
決まってしまえば後は早い。素早く材料を混ぜ形を整えて焼く。
何を付けて食べようか。
マーガリンは無い。ジャムは悪いわけじゃないが、ご飯としては無い。とりあえずこういう時はググるのが早い素早くスマホで調べる。
ふむふむクロテッドクリームみたいなものを作れるな。
ちゃちゃっと手を洗い、生クリームを容器に入れ替え勢いよいよく、振る!とにかく振る!!
5分後
お~しっかり固まってる
脂肪分が多い生クリームだったからやりやすかったのかな?
試しにスコーンこ上に乗せて食べてみる。
これはイケる。クリームの脂肪分とほのかな甘みがスコーンとマッチして美味しい。
スコーンを半分に切り中にクリームを入れてみる。
サクッとした食感にクリームが溶け口の中に広がる。
脂っこ過ぎないからいくらでもいける!まぁ太るだろうが。
後はささっと残りもつくっておく。
小腹にはバナナと牛乳を詰め込み布団に入った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます