始めての・・・

小学生になった。1年生のうちは多少いじめのようなものを受けたもののそれなりに楽しかったはずだ。でしゃばって、学級委員長になる以外は。

 だか、家では訳のわからないことで怒られる日々。

 特に、祖父が訳もわからず怒る。それに加え、人に手を上げる。

 いつも祖母がその犠牲になっていたと思う。

 近くから聞こえる怒鳴り声。終わったかとおもうと頭から血を流し泣きながら家に入っていく祖母。

 それが、怖くて怖くて仕方なかった。いつか、自分もその犠牲になるのか自分は殺されるんじゃないか。 

 恐怖の日々。

 

 農家だったから、家族で畑に行くことが多かった。でも、その日は弟と私で留守番をしていた。

 家には弟と私だけ。何となく思い立った。

 

 「お腹に包丁刺したら死ねるのかなぁ。」

 

 親の刑事もの好きもありよくナイフで刺されて死んでいるのをテレビで見てた。それもあってか、キッチンに包丁を取りに行き、それをお腹に押し当てた。服の上から。


  「おじいちゃんに殺されるくらいなら・・・」

 「こんな辛いのもう嫌だ。」

 

 服の上からそう簡単に刺さる訳がない。ましてや、自分の体だ。いつもより力が入らないのも当然。

 しかし、その時はそんなこともわかるはずがなくただ、悔しかった。痛いのに、なんで、なんで。そんな想いが頭のなかをグルクマル回り続けてけ、泣いていた。

 

 それから、数時間たつと家族が帰ってきた。何事もなかったように親に振る舞う自分。


  

 はじめて自称行為のようなことをしたのが小学校低学年の時。


 それから、中1までしていなかった。というより出来ない状況にいたと表現した方がただしかも知れない。

 

 中1からの自称行為は今でも辞められないまま。「死」にすがりながらいきる日々。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

もっと生きたい。 杏璃 @You-me

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ