飼っている鳥の視点で進む物語。幼稚園児だった男の子が成長し、遊んでくれなくなっても心は離れていない。たぶん、人間が動物に対して愛おしい、構って欲しい、甘えて欲しいと思うように、動物も同じように思っている。楽しませようとしてくれる。数分で読めるお話ですが、読み終わったときに涙が落ちそうになりました。
自分もペットを飼っています。彼らの方が歳を重ねるのが早いので、昨日まで赤ちゃんだった存在が、自分を追い越して老いていってしまうのはとても切ないですね。でも彼らの方は老いているという自覚などまるでなくて、ずっと「おとうと」のままなのかもしれません。この作品を読んで、そんなペットと飼い主の関係を思いました。