第3話【灼熱の熱意は時として爆発する】

 次の行き先にたどり着く前に皆にはクイズに挑戦してもらわなければならないな。

 なぜって?

 それは大切な物事きちんと把握し手順を踏み違えずに計画通りに進められるか試すためだ。


 もちろん答えが出たからってその通りに行くとは限らないが、次に必要なものは何か? と言うものをある程度の把握や理解、想像できてるかというものを確かめるものだ。

 私も口上手じゃないし説明がヘタクソだからそう言われたってみんなには伝わらなくてわかりづらいかもしれないが、その脳ミソをフル回転させて考えて欲しい。


 さてこの計画に多大なる努力というものをしたとしよう、だが方向性の間違った努力をしてしまえば成果は実らない。

 プロの野球選手になりたいからと言って1日にサッカーを10時間の練習をしたと仮定したところで体力増強というある程度の成果は得られたとしても、本来の目的のプロの野球選手になるという目標は絶対に達成できない。

 だからこそ正しい道筋を進まなきゃいけない、その指揮者が私である。


「冥綾の様子がマジでオカシイな。 さっきからパソコンの前で独り言喋ってるぞ。」


「でしょでしょ? わたしにもわからないのよっ!!」


 外野がうるさいが鋼の精神でやらなきゃ私の心がベコベコに潰れそうだ、ここは耐えるんだ。


 次の目的地は人の足で行こうとなると厳しいため玄弥のジープに揺られてはあまり落ち着けないながらも配信をすることができるが、端から見れば独り言を言ってるように思われるだろう……、別に良いが。

 このパソコンの存在自体がメタ過ぎるものだから仕方ない、こちらの世界とあちらの世界と接続するものなのだから。

 このちっちゃな島としか良いようのない場所では正直いうとスタッフの人材が少なすぎて、七刻観光化というプロジェクトに影響が出放題でしかない。


 玄弥や結愛にもきちんと意味はある。

 玄弥は資金源や人材を指揮するカリスマ、結愛はどうだろう……、やはり勢いだけでこれを起案した労働力にもならないぶっちゃけお荷物でしかないがこんなブッ飛んだ考えなんて誰も思い付かない、思い付かないからこそ新しいアイディアは爆発的にヒットする可能性を秘めているのだ。


 さて、そろそろ答えが出ても良いだろう。

 次に必要なものは……それは【資材】だと私は思う。

 いやいやそれ以上に大切なものがあるってツッコミ入れたい人もいるだろうが郷に入っては郷に従えである、それは私が決めること。

 とは言いたくはない、それだと人の話を聞かない自己中の結愛と同等になってしまうだろうから、アドバイスはコメント欄という目安箱があるからそちらに投稿してほしい。

 だがあくまでこの指揮者は私だということを覚えておくように。


 投稿されたアドバイスは出来る限りやってみようとは思うが、実現できるかはさすがにわからない。

 遊園地を作れだの無茶難題が投稿された暁には本人を現地に嫌でも引きずり出して死んだ方がまだマシだと思えるような地獄を味わう労働者にしてあげたい。

 七曜神様バンザーイって信仰してくれればなお嬉しいが。


 おほんっ、話は少し反れたが作業をする上で資金や指揮者がいても先程述べたように【資材】がなきゃやはり何も建築できないと私は思う。

 そう思うと私はやはり間違っていない……、たぶん。

 

 そこっ、話が少し反れたレベルって言わない。
















 車に揺られること2時間程度か、巨大な山が見えてきたが、あれこそこの七刻島を製作したと言われる火曜の活火山……、通称【燎煉火山】だ。

 何万年単位という途方もない昔、巨大な海底噴火で隆起して出来た島らしい。


 ここの火山のふもとには鋼材や石材といった建築には必要不可欠な材料がたくさんあるから、これなくして発展は不可能だ。


「さすがにリョウレン火山は暑いわよね、熱いと言った方がしっくり来る!!」


「平然と溶岩がそこらかしこに吹き出て流れてるもんな、現地の人じゃなきゃ歩いて行こうなんて思えねぇぜ。」


 車内はクーラーをガンガンつけても30度は余裕にあるが、それでも暑さからか少しずつ肌を伝わる汗が風呂に入りたいと警告をして鳴り止まない。

 パソコンだって精密機械だし当たり前のように熱に弱いから心配だがそこは耐えてもらうしかない。


 とりあえず目的地に着いたから……、着いたから猛ダッシュで建物に避難するぞ?

 だってここは活火山、噴石に熔岩……火の粉のオンパレードだからノンビリ歩いてたらステーキになってしまう。

 さぁ急げ、遅れるな!!

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神様project【七曜の女神と幾億の旅跡 ~七刻島に観光客を呼ぶために島を開拓~】 浮雲 @Jersey

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