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頭の中に。
ひときわ強く輝く、目があった。
空に浮かぶ三日月のように細められた、鋭い目。
人のものではない。
まるで獣のような、目。
知らない。
私は、この目のことを、知らない…。
本当に、知らない……?
「いや疑いは人間にあり。天に偽りなきものを」
凛と響いた、蒼兄の声。
けれども、何故だろう。
このフレーズを聞いたのは、昼間、だったはず。
だけど。
おぼろげな、夢のような記憶の中で、広がる世界は……夜、だ。
「何も心配しなくていい。ただ、ゆっくりお休み。
しぃのことは、俺が守るから」
ただ、その言葉だけが、脳裏に、響いて。
私は。
深く、深く、沈み込む。
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