異世界転生先が無い!?

@chihayachitoze

第1話 昨今の異世界転生事情

キィィィドン!!


こうして、俺、田中太郎16歳の人生はトラックに引かれて幕を閉じた。


…。

……。

………。


「っは!ここは…」

「おっほっほっほ。目が覚めたか田中太郎よ」

「だ、だれだ!」

「神じゃ」

「神ぃ?」

「さようじゃ」

「うさんくさい50歳ぐらいの腹がでていてはげ散らかした上にタンクトップで海パン姿のオヤジを誰が神と信じればいいんだよ」

「オヌシ…なかなかいうのう。ちょっとワシしょげちゃったゾ♥」

「うわっ。キモっ」

「うむうむ。まぁ威勢はいいようじゃな」

「はぁ」

「まぁ、聞け。田中太郎よ」


そう神が言うと、俺は既に神の不手際で死んでしまっていること、生き返る以外の願いを何でも一つかなえてくれることを教えてくれた。


「願いって何でもいいのか!」

「おっほっほっほ。そう、がっつくでない田中太郎よ。ワシは神じゃ。二言は無い」

「おおー!!マジか!!!」

「そうじゃぞ」

「じゃあ俺異世界転生したい!!」

「…」

「…?」

「ほんとに?」

「二言ないんでしょ?」

「いや、そうなんじゃけどね」

「じゃあほいっと異世界転生させて俺TUEEEEEさせてよ」

「すまぬ。ほいっとはできぬ」

「二言あるじゃん」

「おぬしはズケズケ言うのう…♥」

「キモ」

「いやな。最近異世界転生を願うものが多くてな。もう転生先があまり無いんじゃよ」

「ええ~~~~~~~~~~。お前神なんだろ?そりゃないぜ」

「そういうな。あるにはあるんじゃ」

「あるのかよ」

「じゃが、おぬし以外にも異世界転生を願うものが9人おる。そやつらを全員倒せば晴れて異世界転生じゃ」

「もう、死んだだけじゃ異世界に転生できない世の中になっちまったんだな」

「そうじゃ」

「まぁ、それでもいいぜ!やってやるよ」

「うむ。わかったぞい。それじゃおぬしを今からバトルフィールドへ転送するのじゃ」

「おうよ!」

「ぬうううううううううう!!!!!ほわああああああああああああああああ!!!!!!!!!」


田中太郎享年16歳。

これから彼の異世界転生をかけた壮絶な戦いが始まるのであった…。

どうなる!田中太郎!


次回も絶対読んでくれよな!

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