第3話 シスコン万歳!

結花に好きって言われキスまでされた…

俺大西拓海はあまりに戸惑い現実を避けるかのように自分の部屋へと避難した。

決して妹の事が嫌いなわけではない…

妹はモデルをやるほどの美少女だいくら妹であっても可愛いく優しい少女に惚れない男はいない…

つまり俺は妹の事が好きなのだ!


『びっくりしたー…結花があんな風に思ってくれてるなんて…逃げ出したこと後で結花に謝らないとな…』

トントントン…

『お兄ちゃん?ごめんなさい。これ置いとくね…』

何を置いて行ったのだろうかと気になった。

部屋の扉を開けるとそこには捨てて結花が回収した下着だった。

『はぁー…これでいいのだろうか…』

いずれかは卒業しないといけない趣味…

今日を逃すと次いつ辞める機会が来るのだろうか…

そう思いながら下着をタンスの中に閉まった。

『お兄ちゃんー友達と映画見てくるね!夕方には帰るから!』

『あいよー』

どうやら結花は友達と出かけるらしい。

親は親戚の家に泊まりに行っているから今日は家で結花と2人…

そんな事をずっと考えてしまう。


『結花出掛けたのか…俺も気晴らしにゲーセンでも行くか』


今日は土曜日って事もあり外は賑わっていた。

『あれ?拓海?』

ゲーセンに着いた俺にだれかが話しかけた。

『お、おぉー冬馬じゃん!女連れてデートかよぉー』

彼女と見られる女の子とゲーセンで遊んでいた大学の友達、鈴木冬馬。

『まぁーな』

ニヤつきながら自慢してる冬馬を見て羨ましい反面イラつきが隠せなかった…

『イケメンリア充で羨ましいこったー』

思わず棒読み台詞になってしまったが気にしないでおこう…

『拓海は1人か?』

『あぁーどこぞのリア充と違ってぼっちだよ!ぼっち悲しくゲーセンで気晴らしだよ!』

少しムキになって気晴らしどころではなく返って逆効果である。

せっかくゲーセンに来たというのに気晴らしどころではなく後悔すらもした俺だがせっかく来たゲーセン。

『アーケードゲームでも堪能して帰るか』


『ゲーム名 漆黒に落ちた少女達』

まさに俺みたいなシスコンがウハウハするゲームである。

ゲーム内容って言っても少女達を育成しオンラインでバトルする言わば育成型格闘ゲームなのだが俺はすでにプレイヤーレベル999とカンストしてしまっているほどこのゲームに大金を費やしたのだ。

今日も連勝で気分が少しはマシになった午後5時ごろ。

『疲れたし帰るか…』


帰宅すると結花がキッチンで夕ご飯を作って待っていた。

ガチャ…

『あ、お兄ちゃんおかえりー!』

『結花映画見に行った割に帰り早かったな』

『映画ねー明日だった☆って事だから明日お兄ちゃん予定空けといてね☆』

『予定なら空いてるからいいが俺が空けとく意味あるのか?』

『もぉー!お兄ちゃん鈍感!』

いきなり怒られた俺は結花がなんで怒っているのかわからなかった。

『お兄ちゃんと映画いくの!デートするの!』

『で、でーと!?』

『そーだよ!言わせんなバカお兄ちゃん!』

『わかった!じゃあ明日デートしような!結花!』

『うん!絶対だよ!?雷落ちても洪水起きても行くんだから!』

『いやそれは映画見に行っても映画やってないと思うぞ…』

『デートはできるもん!』

『それもそうだな!』

世間はこういうのをバカップルって呼ぶのだろうか。

なにがともあれ明日は妹と初デートで胸の鼓動が早くなり緊張とワクワク感を体が強調していたのであった。









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

イケメン天才君のぼっち趣味。 ろあ @Roa0503

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ