第2話 妹がいい子すぎて泣けた件について…
妹の結花に俺大西拓海の
『あぁ…結花に知られてしまったんだった…』
そういえば結花俺の趣味を受け入れてくれようとしてたよな……
2人の秘密…
『誰にも言わないでくれるといいけどな…』
言いふらされるちょっとした恐怖心と今まで積み上げてきたイケメン天才君の異名が台無しになるのを恐れていた…
バレてしまったものは仕方ないと胸を撫で下ろし一回深呼吸をした。
グゥー
『腹減ったなとりあえず朝ごはんでも食べて次の試験勉強でもやるか』
リビングに入るとテーブルの上にはラップが掛かった朝ごはんと書き置きが置いてあった。
書き置きを見るに妹はモデルの仕事に行っていることと親は親戚の家に泊まりに行くことが書いてあった。
『今日も家で1人か…』
昨日の出来事で妹の顔を見る自信がない俺は少しホッとしたように息を吐いた。
1人寂しくご飯を済ませ洗い物をした俺は部屋に戻り試験勉強を始めた。
次の試験は2ヶ月後まだ期間は十分にあるが"イケメン天才"の呼び名誰しもが欲しいその名声を守るため俺は偏差値の高い大学へ行きそこでトップに座り続けなければならない…ただ趣味が…変態趣味なだけで…
昨日の事もありあまり勉強っていう気がしない俺は1時間ほど勉強してところで
リビングから持ってきたゴミ袋に下着を入れ
近所のゴミ捨て場に捨てに行った…
これで卒業だ…そう思っていた……
ガチャ…
『ただいまー!』
『おかえりー仕事もう終わったの……か』
玄関に立っている妹のあまりにも大きな荷物を見て俺は凍りついた…
『お、お前!それさっき俺が捨てたゴミ《下着》だぞ!』
『ゴミじゃないでしょ?私はお兄ちゃんがどんな趣味でもお兄ちゃんを受け入れる!』
『せっかく卒業の決意をしたのにやめられなくなるだろ!』
『私は昨日も言った!やめなくていい!お兄ちゃんの趣味は私が受け入れる!』
……
『なんでここまでして俺に
を続けさせるんだ!』
『なんでって…それは…お、お兄ちゃんの事が…す、好きだから…だよ…?』
『え…』
突然告白された事実になんて言えばいいかわからず脳内フリーズしてしまった俺…
『え、いや…嘘だよな…?』
ムスッとした表情の妹。
『じゃーこうすれば信じてくれる…?』
バタン!
勢いよく抱きつき倒れながら口と口がぶつかりあった。
『…ど、どう?信じてくれた…?』
『え、あ、いや…』
絶賛脳内フリーズの俺にその返答はできなかった。
だが信じざる得なかった…
妹の恋愛感情…結婚する事の許されない愛…認めてもらえない愛…
この愛はまだ始まったばかりだった…
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