第14話:セブンイレブンって、いいんじゃない!

 やがて、木々の葉が、紅葉しはじめ、11月になり、年末を迎えて、

やがて、1979年を迎えた。今年は、幸子のために、風邪ひかない

ように、注意して、生活していた。また、今年は、それほど、寒さも厳しく

なくて、助かった。


 1979年3月に、義理の両親の実家に行くと、父が、セブンイレブン

の話をしてくれた。アメリカで、1927年にできた商店で、地元の、

お客さんのために、毎日、朝7時から夜11時までの16時間、店を開けて

、地元では重宝がられて、店は大いに繁盛したようだ。そのセブンイレブンが

、東京の下町、江東区豊洲にあると教えてくれた。日本の株式市場に上場する

のではないかと言われて、今話題になっているので、一度、近いうちに、

一緒に行ってみないかと言うので、わかりました、来週の日曜日に行きましょう

と、犬山重臣が答えた。お母さんは、幸子の写真を大きなアルバムに、きちん

と整理して、日付とコメントを入れて、貼ってくれていた。


 幸子も、おばあちゃんになついて、いつも仲よく遊んで、帰るときには、

おばあちゃんの気に入った素敵な洋服を買ってくれて、それを着ていくと

、いつも似合うね、素敵だねと、幸子を抱きしめてくれた。


 1週間後の日曜日、犬山重臣が、義理のお父さんと、駅で待ち合わせて、

電車を乗り継いで1時間かけて、豊洲のセブンイレブン日本1号店に入り、

品物の陳列や値段、雰囲気を確認して、確かに、朝7時から夜11時まで

営業してくれていれば、近くの住人は大助かりだろうと言い、お客さんの

流れを見ていると、やはり、繁盛していた。店の人に行くと、特に、他の店が

閉まった時間帯には、意外に混んでいて、仕事で帰りの遅い人や、夜勤に

出かける人などが多く来てくれると言った。


 価格は、決して、安くはないが、この便利さは、必ず受けると、父も

犬山重臣も考えた。価格は決して、安売りではなく、むしろ、ちょっと高め

だが、包装もきれいで清潔感があり、収益性も高い事が想像された。


 上場したが、買おうと決めて、帰っていった。やがて春になり、休みの日に

、近くの公園へ行き、また、今年は、5月の連休にお姉さんの犬山和子一家

と待ち合わせて、西武園遊園地に出かけた、娘の幸子は、姉の大きな子供と

、一緒に走り回って、鬼ごっこしたり、キャラクターをさわったり、

メリーゴーランドに乗ったりして、遊園地を走り回っていた。


昼は、近くの売店で、子供たちは、アイスクリームを食べて、持参した、

お弁当を食べて、いっぱい写真を撮って、楽しんだ。今回も幸子は、

いろんな花を見ては、手で触ったり、色を見て、興味深げに眺めていた。

 今日は、お年ちゃんの大きな子供と一緒に、走り回って疲れたようで、

帰りの電車では、完全に寝てしまい、犬山重臣が、おぶって、

自宅まで帰った。

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