第12話:娘の初めての風邪
1977年4月15日、犬山重臣は、自分の銀行口座に500万円、義理の父
から送金されているのを確認し、N証券に証券口座を開いた。その後、義理の父の
所へ行き、入金のお礼を言い、自分の書いた株のデータを見せて、最初は、日本を
代表するトヨタ自動車と、これから成長が期待されるソニーに投資したいと言うと
、それが、安全かもしれないと言ってくれた。
買おうと思った時には、前もって、電話してくれるかと、義理の父が言うので
、わかりましたと答えた。そうして、今日も、両親が孫の犬山幸子と、楽しそう
に遊んでくれて、あっという間に時間が過ぎて、夕飯をごちそうになって、
自宅に帰ってきた。
5月の連休に、井の頭公園へ、家族で行って、散歩して、お弁当を広げて、
食べて、1日中遊んで、三鷹の会社の家族寮に帰ってきた。会社の方では、
犬山重臣は、新人さんの教育係を上司から命じられて、忙しく、ソロバンを
教えたり、暗算の訓練をしていたが、どうしても、能力の差があって、一定の
レベルになると、卒業していくのだが、中には、入社して3ケ月も研修しても
、上達しない人もいて、そういう時には、経理ではなく、販売など、ほかの
部署に異動するようにと、上司に報告する場合もあった。しかし、計算は弱い
が、接客がうまくて成功したりする場合もあり、やはり、その人の個性を
生かして部署で働かせるのが一番良いと、考えていた。
久しぶりと喜んでくれ、半年過ぎると、随分、成長して、つかまり立ち
したり、益々、可愛くなったねと、喜んでくれた。そして、半年過ぎると、
赤ちゃんが、風邪をひきやすくなったりするから、体調管理をしてあげてねと
、奥さんの犬山淑子に、やさしく教えてくれた。昼食に、冷やし中華を作って
くれ、いただいて、夕方涼しくなった頃、帰っていった。
9月になり、涼しい風が吹き始め、犬山重臣は、9月の決算で、忙しく、
残業する日が増えてきた。そうして、11月、寒くなり始めたころ、娘の
犬山幸子が熱を出して、下痢をして、生まれて初めて、風邪をひいて、
両親は、心配していたが、近くの小児科に行って、薬をもらい、数日で
回復して、元気になった。その後、人ごみに、連れて行かないように、
母の犬山淑子は気を付け、風邪の季節は、休日に旦那さんに、買い物に
行ってもらう様になった。
その後、12月を迎え、今年のクリスマスは、初めて、娘の幸子のため
、クリスマスパーティーを開いた。その後、犬山淑子の実家に行って、年末
の挨拶に行った。やがて、1977年が終わり、1978年を迎えた。
もちろん、初詣の後に、犬山淑子の実家に年始の挨拶に行くと、淑子さん
のご両親が、孫の幸子のためにお年玉を下さった。帰り際に、また、可愛い、
孫娘を見せに来て頂戴ねと、お母さんが言ってくれた。家に帰ると、
奥さんが、犬山重臣に、今年は、何をご祈願したのと聞くので、娘の成長と
、家内安全と、福の神に、豊かにしてくださいとお願いしたと言うと、
笑いながら、ずいぶんしっかりしてるのねと笑った。
そこで、逆に、奥さんに、君は、どんなことを、お願いしたのと聞くと
、娘の健やかな成長と、旦那さんの健康と出世、家内安全ですと言うので
、お金のことはと聞くと、それは、心配してませんと言い、もちろん大丈夫
ですよねと、犬山重臣の方をじっと見るので、信用してないのかと、
少し怒ったそぶりをすると、みんなで、大笑いした。
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