「金の卵」の大冒険

第6話：格差婚、突破作戦を成功

　すると、ここでは、なんだから、別の部屋へ案内し、ここは、私の書斎だが

と言い大きな洋室に大きなテーブルと椅子が８つ置いてあり、座りながら気楽

に話そうと言ってくれた。木下公彦さんが犬山重臣に、どちら出身ですかと

聞くので、甲州は甲府の生まれですと言うと、良い所ですね、

　武田信玄の故郷ですねと、軽く笑った。職業はと聞かれ、農家をやってます

と言うと、君は小さいときに動物の世話をしたかと聞かれ、えー、鶏と牛の世話

して、隣の家の馬の世話も手伝いましたと答えると、そーか、馬も世話したのか

、いつ頃からと言われ、歩き始めた頃から、兄弟の仕事を見て、いつの間にか

手伝っていましたと答えると、なかなか正直で宜しいと言い、動物を世話した

ことのある奴とそうでない奴の違いってわかるかと聞かれて、生き物への愛情

の度合いが違いますと即座に答えると、その通りだと笑った。

　勉強は好きかと聞かれ、好きか嫌いかわかりません、だって、そんなこと

考えている暇な買ったものでと言うと、大笑いして、確かに、わかる、

そうかもしれないに、じゃー、得意なものは何かと聞いてきたので、

そろばん、体力、腕力、それに食欲というと、あなたは、面白いことを

言う人だと言い、正直で宜しいと笑った。

　学歴はと問われて、田舎の子沢山の農家では、自分か希望しない限り、

中学卒業で終わりです、私も中卒ですが、そろばんの腕前と挨拶と笑顔は、

人には負けませんと言った。すると、前にも増して、大笑いして、こりゃー

良いと言い、今の職責はと問われて、イトーヨーカ堂、三鷹店の経理課の

係長を任され、部下の経理処理で困ってる時に検算したり、計算が合わない

原因を最後まで調べてますと答えると、中卒で係長か、たいしたもんだ、

随分、しっかりとした仕事をして、信頼されているんだなと言ってくれた。

　私の質問は、以上だが、貴子、何か聞いておくことはあるかと行くと、

お母さんが、笑顔が素敵で、ちゃんと挨拶ができ、生き物への愛情がある人

だとわかって安心しましたと答えた。そうして最後に、木下公彦さんが、

仲良くやって、早く可愛い子をつくってくれと犬山重臣の肩をたたき、

後は、頼んだぞ、うちの娘を大事にしてやってくれと言い、結婚を承諾した

と答えてくれ、それではと言い、部屋を出て行った。

　この話が、終わると、鮫島課長の奥さんと木下淑子さんは、大粒の涙を

ためたかと思うと、それがこぼれ落ち、しばらく、泣いて、気を取り直して

、鮫島課長の奥さんが、木下淑子さんに良かったね、本当に良かったと肩を

抱き合って喜んだ。鮫島課長は、疲れ切った顔で茫然自失といった感じで部屋

の天井を、うつろな目で見ていた。

　鮫島課長の奥さんが、大丈夫と肩をたたいて、我に返って、これで結婚式が

できるぞと鮫島課長が。犬山重臣に言って肩をたたいた、その言葉を聞いた

犬山重臣は感極まって、ハンカチを取り出して、涙をぬぐった。

　ありがとうございます、本当にありがとうと言い鮫島課長にお礼をいった。

　そうして、早く家に帰って、みんなで祝杯をあげようと言って、木下家を

後にして、家に帰ってきたのが夜７時過ぎ、用意してくれたおせち料理を

肴にビールで乾杯して、今回の結婚の許可が下りたことに乾杯した。

　少しして、犬山重臣は、姉の吉田和子さんに、結婚の許可が下りたことを

電話で連絡した。姉も、大喜びしていて、日時と場所が決まったら知らせて

と言ったので、わかったと答え、電話を切った。