コメント失礼します。
この度は『批評企画』にご参加いただきありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。
さて、ここまで拝読した感想として全体的に展開がスムーズで、戦闘描写が強みの作品だと思いました。緊迫した闘いと人物との出会いをバランスよく描かれており、作品の醍醐味が全面的に押し出されていた印象です。また時代設定と比較して、作中の地の文や台詞は現代寄りのものだったのでライト層にも優しい作品だと思います。持って回った言い回しや小難しい単語を省いた結果が、軽快なテンポにつながっていたのではないでしょうか。
気になった点は部分的な言い回しと、描写、主人公の内面についてです。
まずは言い回しです。前述の通り広い意味では評価できますが、一部つまずいた部分もありました。たとえば一話の鬼の説明。「3m程の大男」とありますが、時代設定に倣うなら「一丈ばかりなる体躯を持つ男」などの言い回しが適切に感じます。その他、リーチやイメージなどの横文字も漢字にした方が、作品の雰囲気とマッチするかと思います。
続いては描写ですが、これは全体的に薄いように見受けられました。出来事や場所の状態はわかるものの、細かな色に欠けている印象です。どんなものがあるのか、草木の状態、風に乗る匂い、野良犬や烏などの動物の存在、人々の表情。人物の描写も同様です。服装はどうなのか。野良着、どんな色の袈裟を纏っているのか、天蓋は、虚無僧を思わせる風貌なのか。そうしたことが加筆されると、より色味のある作品になると思います。
最後に、一話の主人公の戦闘に加わる動機が曖昧に感じました。鬼の襲撃場面で人々の責任感と情に絆されて戦闘に加勢する主人公ですが、自身の抱えるリスクを鑑みるにやや違和感を覚えます。展開としては胸熱にみえる反面、旅人という立場上そこまで体を張る理由がないのではと。退路を塞がれてやむなく、という方が自然な気もします。他には男衆が全滅してしまい、戦える者は自分だけになってしまうなどでしょうか。展開を変えないにしても、なにかしら補足した方が主人公の内面を読者に伝えやすいと思いました。
それでは以上になります。長々と失礼しました。
作者様の創作活動の一助となれば幸いです。
作者からの返信
鋭いコメントありがとうございます。
全面的におっしゃる通りと思います。
横文字は完全に無意識でした。ありがとうございます。
m表記は私も迷いました。読み手の理解重視でそうしたのですが、併記に致します。
描写のご指摘ありがとうございます。情報量を絞り、テンポを重視したのですが、読み手に支障があるなら考えものですね。
第一話のご指摘ありがとうございます。主人公の心理描写が足らなかったですね。
とても参考になりました。
ありがとうございます。
読み合い企画から来ました。
読みやすいテンポで苦なく読めました!
先がすごく気になります。楽しく読ませていただきます。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
重苦しい内容ですので、テンポ感を大切にしております。
今後とも楽しんでいただけるよう頑張ります。
お暇な時にでも覗いてくだされば幸いです。