未来を変える

「あの子供。ウルフ達を一声で黙らせた……だと……!?何者なんだ?」


この時にバルバラはアレンをただの子供とはもう見ていなかった。


「いいか!最後まで俺の言う事を聞け!今行ってもみんな死ぬだけだ!」


「しかしだなアレン。それはさっきも言ったが……」


「うるせぇえ!口を挟むな!まだ俺の用はまだ終わってねぇ!」


そう言ってアレンはウルフ達に両手をかざし


「極大魔法”覇王の風格”」


魔法を唱えた。すると、ウルフ達の体が光り出した。


「うぉぉ!王よ力が溢れてきますぞ。」


「あ、あぁ。アレン。お主何をやったんだ?」


「死なせねぇって言ったろ。補助魔法でウルフ達全員のステータスを5倍にした。その体が光ってる間は通常の5倍のステータスになってる。だが、効果はだいたい五分程度だけどな。」


これで、エンシェントウルフはバルバラの倍は強くなった。


「バカな!?補助魔法を極めた人間がいただと………皆さんここは引いたほうがいいですねー。」


黒い靄を出し魔族達が逃げようとしたが、


「な!?体が動かない。」


「なんだこれ!?」


魔族達は身動きが取れなくなっていた。それはエンシェントウルフの固有スキル”影踏み”のせいだ。


影踏み、エンシェントウルフに影を踏まれると1分間は身動きが取れなくなる。

エンシェントウルフは俺に補助魔法をかけてもらった瞬間、魔族達が反応できない速度で魔族達の裏に回り込み影を踏んで行ったのだ。


「皆かかれー!!」


エンシェントウルフの号令でウルフ達は一斉に魔族達に向かって飛びかかった。ウルフのジャンプ力なら余裕で届くところに魔族達はいる。ウルフ達に襲われた魔族は次々と地面に落とされていく。そして次々に攻撃されていき、


「フレイムハウンド!」

「スクリューピア!」


ゴールドウルフが全身炎に包まれ攻撃。シルバーウルフが水で大きな鉤爪を出し攻撃。それにより最初の5人の魔族はとどめを刺された。


残る魔族はただ1人バルバラだけだ。身動きが取れないだけで魔法は放てるし、防御もできる。最初の5人は俺より低いレベルだったので簡単にやられたがバルバラはそう簡単ではなかった。


「えぇぇい!邪魔だウルフども!極大魔法フレイムノヴァ!」


物凄く大きな炎の球体がウルフ達を襲うが


「極大魔法 大海の渦潮!」


俺が巨大な渦潮を出してバルバラのフレイムノヴァを呑み込む。


「な!?ありえない!そんな馬鹿でかい渦潮見たことが……」


俺の魔法を見て驚いたバルバラの隙をエンシェントウルフは見逃さなかった。


「シャドウアウト!」


シャドウアウト、エンシェントウルフが相手の影に入ることで視界を奪い、影による攻撃をする。影に入るのは少し時間がかかるが、バルバラの身動きが取れないのと俺の魔法に面食らっている為安易に影に入ることが出来た。


「ぐわぁぁぁ!」


バルバラは影出てきた大きな針に串刺しにされた。そして影でできた巨大なハサミで首を刎ねられた。

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異世界ルーヴェル @mangaka1013

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