私はAndroid

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「私はロボットではありません」のチェックボックス

 いつも不安になる。

 私は、私のことを人間を診る医師が診てくれるからおそらく人間なのだろうとは思っているが、なにをもって人間とするのか、そもそも人間というものが存在しているのか、などなど、考えても仕方ないことを考え続けるクセがある。


 今は恋人の家でGoogleChromeのアカウントを変更して、GoogleIMEの重さにイライラしながら、Gmailを見てGoogleスプレッドシートで仕事をして、Gmailアカウントでカクヨムにログインして、これを書いている。


 手のひらにPalmOSを乗せていた時代はとうに終わっていて、今じゃ誰もがスマートフォンに話しかける。


 私はやらないが、恋人は「OK, Google」と呼び出して、音声入力で調べ物をする。下手をするとTwitterやLINEの文字入力すらも、音声で済ませてしまう。私はSiriが使える頃にはiOSを卒業してしまっていたし、いくら「OK, Google」と呼びかけても返事はなく、ましてや関西訛りで音声入力しようとして躓いたのはかれこれ23年は前のことだから、使わないのではなく、使えないのだ。


 音声入力を全くしないわけではない。


 LINEで録音のボタンを押して、音声メッセージの送信くらいなら、たまにはやる。だが、それを文字に変えてもいいのは自分だけなのだ。誰にも書き起こしなどさせられないのだ。




 昨夜、少しだけカラオケに行った。

 お気に入りのALI PROJECTの未來のイヴを歌いながら、いつもと同じことを思った。


【私はイヴ、メフィストフェレスの骨から生まれた汚れ知らぬアンドロイドよ】


 私は、Androidなのかもしれない。少なくとも、Siriではない。

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私はAndroid θ @hypnotheque

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