昼を生きる吸血鬼少女。

ЕСБの革命

昼に起きる吸血鬼少女。

 私は関楓花せき ふうか

 吸血鬼の少女なのに昼間にめっぽう強い私はそれを除けばごく普通の女子高生です。

 寧ろ夜に弱く、午後11時くらいになると逆に眠くなってしまいます。

 普通、吸血鬼は夜行性だろ…、という人もいます。

 しかし既に吸血鬼だって人間と遺伝子が混ざ合い、吸血鬼を魔女狩りする悪魔崇拝者が増えた結果、夜行性なのは既に昔の話。

 寧ろ昼間はホストや悪魔崇拝している輩なんかより太陽に耐性のある吸血鬼の方が主流になり、今に至ります。

 加えて昼間に行動する吸血鬼は夜行動する吸血鬼より人の血を好まない人が非常に多く、代わりに今やコンビニやスーパー等で普通に販売されているすっぽんの生き血を飲んで行動します。


 そして私は今、学校に登校している最中です。

 早朝は実は吸血鬼にとっては寧ろ過ごしやすい時間なので5時前には外を出て過ごしてしまう私だった。

 そして学校を登校しながらこれから街巡りしようと思った。

 といっても部活が行われるのは6時半くらいですが。


「おはよう。楓花ふうか。」


「おはよう。由衣ゆい。」


 私はこれから中の良いと友達と出会い、これから彼女と共に学校に行こうと思った。

 彼女の名前は王寺由衣おうじ ゆい

 由緒正しきお嬢様で、普通の人間少女だ。


 私は彼女の事は非常に好きで助かっている部分がある。

 しかし、別に私は一般女性の血は実はあまり好きではない。


 寧ろ私が好むのは体育会系男子や凶悪犯などの生き血を凄く好きでそれを吸えば非常に強くなる事もわかっているからだ。

 けど、私を含めて昼間に行動する吸血鬼はそこまで人間の血が好きではない。

 だから女の子とは普通に接せる状況が当たり前だし、すっぽんの生き血が販売されれば吸わなくても生きてゆけると思うから尚更だ。

 何故なら、彼らが私に血を吸われる状況を見ると凄く相手を屈服させる気分になるからだ。

 ましてや男性の血なら栄養が沢山あるからそれで元気になれちゃうのだ。

 だから私は頻繁に裁判所に足を運んで男性の生き血を吸いたくなった。

 判決後に吸血鬼が罪人の男性の血を吸える状況があるから私はそれで満足してしまうのだ。


「で、楓花せき ふうか。なんであんたは吸血鬼なのに昼間の方が容易に行動できるの?」


「うん。吸血鬼とは言え、いろいろな種類がいるけど、私は夜行性が苦手な吸血鬼で昼間の方が元気になれるの。」


「そうか。つまり吸血鬼が夜行性という定説は既に崩壊しているんだね。」


「そうだ。それに、夜になると祓魔師エクソシストや悪魔崇拝している連中が動くから無暗やたらに人間の血は吸わないし、昼間に行動する吸血鬼は皆、魚やスッポンの生き血を飲んで行動するから人間の血がなくても普通に生きられる。」


「つまり、すっぽんの養殖が急激に増加したのは吸血鬼が昼間に行動した影響なんだ。」


「そうだ。私も十字架を首に掲げている以外は既に普通の人間と変わりないからな。それにすっぽん鍋はおいしいから私はそれで気分が晴れるのだ。」


「へぇ~。そうなんだ~。」


 私は由衣と話しながらこれから学校へむかっていった。

 ところが何か私の近辺から何か不穏な雰囲気がした。


 まさか…、


「ほう。私達、悪魔崇拝を邪魔している吸血鬼がいるとはね。確かに吸血鬼も既に昼間組と夜組で分かれている状況が生まれている。昼間組の奴は普通の人間として行動するのは既に判っているが、夜組は私達の聖職者行為と共に行動するんだ。」


「成程。あんたは夜型吸血鬼を従って操る悪魔崇拝者なのか。」


「その通り。私達、世界平和教せかいへいわきょうは、昼間は確かにまともな行為をしている。だが、夜は小児性愛を利用して相手を追い詰める事が好きなんだ。ましてや昼行性吸血鬼を陥れる行為を見ると私は非常に嬉しくなる。」


「ちっ。あんたは見たいな聖職者は本当に嫌な奴だよ。そうやって私達の仲間を追い詰めたんだから本当に許さない。」


 私は連中の悪魔崇拝ぶりを見て下手な吸血鬼より世界平和教せかいへいわきょうというカルト教団の方が酷い行為をするのは間違いないと感じた。

 私はあぁいう人間に怒りを出すと奴らの血を吸いたくなる。


 我らを昼間行動に追いやる程酷い行為で魔女狩りした奴らを許せないからだ。

 でも、私はもう、夜に行動したいとは思わない。

 吸血鬼だけど昼間で行動しないと逆にあぁいう宗教染みた連中に逆に殺される事を解っているからだ。


 だからもう、私は世界平和教せかいへいわきょうを利用して残虐行為には絶対に許してはならないと感じた。


由衣ゆい。少し待っててくれ。」


「うん。楓花ふうか。私はこのスタンガンがあるから何かあったら絶対に奴らを倒すから大丈夫だよ。」


「ありがとう。由衣ゆい。」


 私は平和を利用してこういう連中を加担する行為は絶対に危険だと感じた。

 仮に相手が吸血鬼でもむやみに人間の血を吸いたいとは思わない。


 寧ろ、世界平和教せかいへいわきょうみたいな連中の生き血が吸いたい。

 そう思いながら私は牙をむいて一気に攻撃した。


「あっ。私の血を吸ってどういう事をするんですか。」


「大丈夫。あんたみたいなマッチョで世界平和教せかいへいわきょうみたいな悪魔崇拝している連中の血を吸うと下手な人間より罪悪感が少なく、1か月分の食料は持つから凄く良いんだよ。」


「そんな。」


「それにあんたみたいな犯罪者の血を吸っても裁判に問われないのは人間と吸血鬼が共存する以上、それが当たり前だし、今やすっぽんの生き血と採血余りを提供してくれる以上、私は人の血を直接吸わなくても生きてゆけるんだよ。」


「そっ。そんな馬鹿な…。」


 私はこんな奴らの血を吸って奴らの世界平和教せかいへいわきょうみたいな犯罪連中の一員を倒して安心して過ごしたかった。

 私達、吸血鬼だって平和に過ごしたい。


 それはなりたいから出なく、あぁいう魔女狩り連中の影響で昼間に行動する状態に変わったから生き残るために普通の人間として振る舞う必要からがあると判っているからだ。

 そう思いながら私は吸血鬼と人間が共存できる世界を作りたいと思った。

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