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『しるしを得た者たちについて』
【マダラメイア】の【しるし】を得た『巡礼者』は何故マダラメイアに選ばれたのか。そして、祭壇に辿りつけばマダラメイアは本当に願いを叶えてくれるのか。
真相は不明である。
ローランダルクの滅亡から今までに百数十人の巡礼者が幻影を越えて亡都に挑んだが、今なお戻って来た者の存在は知られていない。
幻日教団の声明によれば、しるしを得た『巡礼者』の一部はローランダルクの最奥にて願いを叶え、人知れず幸福な人生を送っているというが、あまりにもきな臭い話である。
しかし、それでも巡礼者は後を絶たない。
あるいは、それでも一縷の望みを掛けて亡都に挑もうとするような願いを持っているからこそ、彼らはマダラメイアに選ばれたのかもしれない。
なお、現在【しるし】を得てローランダルクへの巡礼を計画している者たちの存在が二つ確認されている。
まずは『お騒がせ冒険者』として悪名高いゴシウ=ギルデンスターンとドロエ=ローゼンクランツのコンビである。世の中を大いに騒がせた冒険者業界の厄介者だが、これまでに幾つもの大冒険を成し遂げた実力者でもある。そんな彼らが亡都に挑戦すると宣言し、大々的に資金提供者を募り始めた。
そしてもう一つは東蛮にその名を轟かせている剣豪アズラである。竜を斬ったとも、竜のように凶暴で強欲だとも称される大男で、大酒飲みだという。
それに、オーングロリアム王国の国教を司る聖導教会法王庁にも、何やら動きがあるらしい。
亡都で立ちはだかるのは彼の地の怪異だけではないらしい。
以上の情報を閲覧したならば、【〇〇四】に戻りたまえ。
【https://kakuyomu.jp/works/1177354054888453186/episodes/1177354054888454991】
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