〇〇九
『亡都を封じる幻影と介入者たちについて』
ローランダルクの滅亡からしばらくして、オーングロリアム王国の国教を司る聖導教会法王庁が慰問と称して亡都に進入を試みる事件があった。
法王庁は懐刀であるヴィンラッド聖騎士団をミラージ山脈に差し向け、法王庁の度重なる独断専行に業を煮やしていた王国議会もこれに介入。
騎士団、議会、幻日教団の三つ巴で武力衝突が起きるものと誰もが身構えた。
だが、果たして騎士団も議会も、ローランダルクに辿りつく事はできなかった。都を囲むように幻影が立ち込め、彼らを文字通り煙に巻いたのである。
幻日教団はこの事実に対して声明を出している。
「今や【しるし】を持つ巡礼者だけがローランダルクの滅びた都に至り、マダラメイア様の怒りを慰める事が出来る。見事都の最奥で見えた巡礼者の願いを、マダラメイア様は叶えてくださることだろう」
墨を入れたようにどす黒い、炎の形をした痣が大陸の各地に現れたのは、丁度同じ時期のことであった。
だが、介入者たちもローランダルクへの干渉を諦めた訳ではない。かの亡都で彼らと出会わない保証はないだろう。
彼らが【しるし】を手に入れていないとは限らないではないか。
以上の情報を閲覧したならば、【〇〇四】に戻りたまえ。
【https://kakuyomu.jp/works/1177354054888453186/episodes/1177354054888454991】
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