【詩】噴水
根はおしよせる怒濤のように
しずかな時の平衡に逆らい
いとも烈しく力強く
生命の最初のしぶきをふきあげる
葉はあつい擦硝子のように
午後の光が当たっては砕け
絶え間なくながれみだれて
よるべなきその形をあらわにする
天辺は踊る楽譜のように
一呼間ばかり休止を与え
その肩をそびやかしては
息を呑む間に辷り落ちてゆく
瞬きごとに
みずからを新しくして
この胸を陶酔で浸してしまう
メリュジーヌ オンディーヌ
この世でもっともとらえがたく
もっとも清らかに謎めいた
あの透明な木のなかに
私は溺れてもいい
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます