第6話 排気

モヒカンが一人も居ない天幕で、二人の男がひたすら酒を飲んでいる。卓上には空の酒瓶が乱立して、あたかも小さなハリネズミがいるみたいだ。


「嶋田さん、もう酔ったんすかぁ…ふひぃ。俺はまだまだイケますよぉ~」


「なに言ってんだ、ナベ、お前こそ全然飲んでないじゃないか。ほら、ぐーっといけ!」

ふたりの酔っ払いを、かいがいしくポルテが面倒見ている。

しょうがないなぁ、と思いつつ、この酔っ払いたちのお陰で、このあたりのモヒカン軍団が壊滅状態になり、近くの村や市場から感謝されているのも確かだ。


どうせ、また違うモヒカン軍団がやってくるだろうけど、それまでは束の間の平和が訪れる。

そのとき、この二人はどうやって追っ払ってくれるんだろう……そう思うと、ちょっとだけ許せる気がしたんだ。

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「ヒャッハー!」モヒカンが支配する世界で、小太りの整備士が成り上がる! その序章 転倒屋ミミヲ @Chebu

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