第175話 マタイ 預言の成就
マタイさんの希望通り、緊張感と緊急感を持ってお伝えしたいと思います。
頃は、西暦六十一年、エルサレムは相変わらず、ローマ帝国の支配下にありました。
ローマ帝国は、イエスの預言通り、あちらこちらで戦をしておりました。戦が起きれば食糧不足が生じます。ルカによる書では、マタイが書かなかった疫病も流行ると預言しています。
ルカは医者なので、疫病ってどんなんだろうと記憶に残っていたのでしょう。
また地震もあります。人間が起こしたくても起こせない地震。創造者の神様なら、どの時代に地震が起きるかご存知でしょう。てか、起こすことも簡単に出来ます。
そんな頃、ユダヤは内乱、民族扮装の火種を抱え、いつ起きても仕方ない状態でした。
しかし、エルサレムの城壁は強い。ローマ帝国がどんなに軍事力あっても、民は城壁のおかげで平和な暮らしをしておりました。
食べたり、飲んだり、家を建てたり、結婚したりと普通の暮らしです。
しかし、その平和も長く続きません。西暦六十六年、ローマ総督フロールスが、エルサレムの神殿の宝物庫から17タラントを税として押収。
ユダヤ人は激怒して暴動。庶民は我慢したかもしれませんが、ユダヤ人の反乱分子熱心党が、この機会をとらえてローマ軍を虐殺します。そしてローマ帝国からの独立宣言を行います。
歴史を通じて、暴動や独立宣言すると、鎮圧するために必死になりますね。
ケティウス・ガルス総督はローマ兵三万人を率いて南下し、ローマとユダヤの戦争になりました。ローマ軍は神殿の壁を崩し始めます。
さあ、イエスの預言を思い出して下さい。キター。荒廃をもたらす嫌悪すべき者が聖なる場所にキター。
イエスの警告通り、クリスチャンは山に逃げます。山地ペラに逃げれば大丈夫です。みんな持ち物、財産を捨て山に逃げました。
もうすぐ、エルサレム陥落だよね。
しかし、ローマ軍は理由もなく撤退します。何で?どうして?山に逃げたクリスチャンは自分の家や財産が気になります。戻りたいよね。分かる。きっと撤退した途端、戻った人もいたことでしょう。
しかし、西暦七十年、ローマ帝国将軍ティツスがエルサレムの周り七キロの塀を築き、ユダヤ国民を閉じ込めます。
せっかく山に逃げたのに、戻ったクリスチャンも閉じ込められたでしょう。
イエスの警告を無視した結果です。ですから、寒い山地でも、耐え忍んでいたら救われるのです。
閉じ込められたユダヤ人は、飢饉と疫病で苦しみます。
西暦七十年九月、ついにエルサレムが陥落しました。死者百十万人、奴隷として捕らえられた人は九万七千人と言われています。
イエスの預言が、悲しくも成就しました。
しかし、弟子たちの質問を思い出して下さい。エルサレムの神殿が滅びるだけの預言ではありませんね。
人間の支配の終わり……つまりダニエルも預言していましたが、イエスが再臨して、イエスの王国に変わる時にも成就するのです。
戦争、地震、疫病、食糧不足、大半の者の愛が冷え不法が増す……全部が起きる事が前兆です。
古代エルサレムの滅びだけの成就とする宗派もあります。将来に起きると主張する宗派もあります。
戦争、飢饉、地震、疫病が爆発的に増えた第一次世界対戦以降を前兆とする宗派もあります。
ご自分の好きなお考えでどうぞ。
私は古代エルサレムの滅びの成就だけを望みます。だって生き残る自信ないですもの。笑
さあ、イエス様のために命をかけたマタイはどうなったのでしょう。
私にも分からないのです。資料がありません。
しかし、一番大切な出来事、イエスが杭につけられた時の様子を教えてもらいたいと思います。
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