第47話 ダニエル 圧力と誘惑

 バビロンに流刑にされたダニエルと仲間達は、バビロン文化に順応出来るよう、カルデア人の読み書きと国語を学ぶように圧力を受ける。


 バビロンの教育を受けて、ネブカドネザル王に仕えさせるためだ。名前も変えられる。


 ダニエルはベルテシャザル。ベルはバビロンの神様、マルドゥクの短縮形であり、名前の意味は「王の命を保護してください」だ!

 ハナニヤはシュメール人の神様、「アクの命令」を意味するシャデラクと名付けられた。

 ミシャエルは「誰がアクに匹敵し得ようか」のメシャク、アザリヤは「ネゴの僕」。ネゴも神の名前だ。


 なんて可愛そうな!親から付けられた大切な名前を異教の神が絡む名前に変えられる。鼻の高いアメリカのクリス、マイケル、トム、オリバーが、「布袋」「恵比寿」「大黒天」おまけに「天照大神」と改名された感じ。たとえその国で大切にされている神様でも、思春期の男の子達だ……よくぞ我慢したね。


 そのうえ、宮廷生活の習慣を押し付けられる。

 王の美食とぶどう酒を毎日あてがわれる。いわゆる、肉中心の食事。コレステロールヤバイ!

 どうするダニエル?貴方の細い体、筋肉質がきっと、ブヨブヨになるかも。

「しかし、ダニエルは王の美食やぶどう酒で自分を汚さない事を心に決めた」ダニエル1:8

 

 イスラエル国民はベジタリアンではない。モーセの律法下にあり、食べていい動物と、食べてはいけない動物を教えられ、命令を守る民だ。

 蹄が割れていて反芻する動物、牛や羊、鹿は食べてよい。ラクダ、岩タヌキ、野うさぎ、豚は食べてはいけない。血を伴う肉、血抜きしてない豚の丸焼きは持ってのほかである。そんなのばっかり食べてたら、ネブカドネザル君みたいになる。


「どうか、私たちを10日の間試してください。食べ物は野菜、飲み物は水にしてください」1:12


ダニエルは廷臣の頭に許可を求めた。廷臣はそんなことがばれたら、自分が王に殺されると許可しない。若者達の健康を保つのが仕事だからだ。


 ダニエル達は諦めない。知恵をイスラエルの神様に求め、食事作りの世話役に直談判。世話役は直接に王から責任を問い正されることはない。あっさりOKが出て、栄養豊かな穀類と豆類、野菜に水だけで10日間を過ごす。肉を食べた他の国からの若者より肌のツヤが良かった。


 自分の身を汚さないという誓いを守り通した。良かったね。けど肉の誘惑に負けないダニエル達は偉いね。一度でいいから食べたい!ってならないんですね。自制心と神様への忠実を良く保ちました。

 

 3年後、ネブカドネザル王の最後の試験があった。そしてこのように結論を出した。

「王は全てにおいて彼らが、王国中の魔術師やまじない師よりも10倍優れていることを知った」ダニエル1:20

そうなんです!何故なら神様が、この四人の若者に知識と、あらゆる書物の意味を悟る力と知恵を与えたからです。


 ダニエルはどんな幻や夢も理解出来るようになりました。

 

 次回、ネブカドネザルの夢の解き明かしをします。ダニエルがんばれー‼

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