第41話 ヒゼキヤ 脅迫状に対する祈り

 アッシリアの王セナケリブから手紙が届く。

「お前はエルサレムがアッシリアの手に渡されないと言っているが、お前は、アッシリアの王たちが全ての国々にしたことを、それを絶滅させた事を聞いているはずだ!それでも、お前は救いだされると言うのか?」列王記第二19:10


確かに近隣諸国はアッシリア軍によって滅ぼされて来た。セナケリブの上から目線憎たらしいんですけど!同じ神を崇拝するサマリアもラキシュも征服したので、ご機嫌傲慢セナケリブ。

「エルサレムも救わないんじゃないのか?ヒゼキヤ、お前は自分が信頼している神に騙されてるぞ!」要約するとこんな感じで降伏するよう脅迫してきた。


 ヒゼキヤは、年長者と祭司にイザヤの所に行くよう指示。そしてヒゼキヤ自身はセナケリブからの手紙を持って神の家に行く。


 ヒゼキヤは祈りの人。全知全能のイスラエルの神が事の全てをご存じでも祈る。手紙を神様に見ても頂く。粗布をまとい、神の元に行く。


 子供と親のコミュニケーションもこうあればいいのに。赤ちゃんの時は、お腹空いた、痛い眠いって大泣きして訴えるのに、いつから悩みを話さない?苦しみを言葉にしなくなる?


「……今日ね、隣の男の子にノートに落書きされたの。辛かったの……。」「……辛かったのね、ノート見せてごらん、大丈夫、また新しいの買ってあげるから。あなたは私の宝物」

 いじめの早期発見、親に愛されている安心感のもとに成長出来る……気がする。


 ヒゼキヤのお父さんはダメな人だった。お母さんはアビという人。ゼカリヤの娘。神に頼るよう教えたのだろう。


 ヒゼキヤはこう祈る。

「ケルブたちの上に座しておられるイスラエルの神よ、あなただけが、地上の全ての王国の神です。天と地を造られたのはあなたです。耳を傾けて聞いて下さい。目を開いてご覧ください!セナケリブが送ってきた、生きている神へのあざけりの言葉を聞いてください、アッシリアの王たちは確かに様々な国とその領土を荒廃させました。彼らはそうした国の神々を火の中に投げ入れました。それらは神ではなく、人が木や石で作ったものだったからです。それで滅ぼせたのです。私たちの神、どうか彼の手から私たちを救って下さい。あなただけが、神であることを全ての王国が知るためです」19:15~


ヒゼキヤの祈りは利己的ではない。エルサレムを救出することで、全ての地の民が、真の神であることを知るように祈る。神様ご自身の名のために行動して下さいと祈る。

 自分の命は二の次なのだ。モーセやイエスキリストも同じ動機で祈りを捧げる。


 困った時の神頼みの私。

「どうか、宝くじが当たりますように。せめて一億いや、1000万当たることであなたのお名前が親族に知れわたりますように……」「痛っ」

 祈ってる最中に、タライが落ちてきそう。


 信仰心のある人は感謝の祈りは捧げるでしょう。天地創造の神様、自然神、像、仏壇、先祖など祈る対象は様々でも……。「今日も一日無事に過ごせました、感謝します」など。


 ヒゼキヤの祈りから、イスラエルの神は生ける神であることが分かる。その生ける神がイザヤを通してヒゼキヤの祈りに答える。

 待っててね。ヒゼキヤ。


 

 

 

 

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