第23話 ソロモン 献納の祈り

 ソロモンは全イスラエルを祭壇の前に集め、まさに今、天の神様に祈りを捧げようとしています。神聖なイベント始まりまぁす。


 以前、勤務していたホテルに天皇陛下が宿泊されました。従業員一同お出迎え。九十度です。直角です。エレベターに乗るまで、ずっと直角キープして、筋肉痛になりもうした。ならば人間を造ったとされる神様に祈る、ソロモンが天に向かって祈る間、民はどんな姿勢をしていたのだろう?地に額を付けてたのかな?


「天も、いや天の天も神を入れることは出来ない。まして私が建てたこの家などなおさらの事です。けれども、私の神よ、この僕の祈りを、恵みを求める願いを顧みて、懇願の叫びと、この僕が今日、み前で捧げております祈りをお聴き下さい!」

 ソロモンは始めにあなたの住まわれる定まった場所、すなわち天から祈りを聴いて下さいと述べています。

 

 聖書の神様は物質宇宙を造られた神なので、天の天、人間の想像を超えたはるか彼方に住んでおられます。霊の領域です。そこには、霊者ミカエル、ガブリエルがいます。ちなみに、ミカエルは人間になる前のイエスキリストの名前で、処女マリアにその事を通達したのが、ガブリエルです。天使、一人一人に名前があるのでしょうね。そして天使の数は一億超えてます。

 

 星にも名前を付けて呼んでる神様って記憶力抜群。(子供の数が多くて、末っ子にポチと呼んじゃう人間の母ちゃんとは頭の出来が違う)


 ソロモンは祈りを続けます。列王第一8章


「あなたの僕たち、すなわちあなたの民イスラエルの罪をお許しください。あなたは、彼らの歩むべきよい道を彼らに教えてくださるからです。もし、彼らがあなたに対して罪を犯し……、分別を取り戻し、実際に立ち返り、祈る場合、哀れみを与えて下さいますように」


記述は とても長い祈りです。ソロモンは人間の心を読めるのは神様だけであること。罪を犯した自分の民が、心から悔い改めた時は哀れみを与えて下さいとお願いしています。


 知恵を与えられたソロモンでさえ、人を公正に裁く事は出来ません。泣いて情状酌量を求める犯罪者の本心を、人間が見抜く事など出来ないのと同じです。聖書には全知全能の神様とイエスだけが人間の心を読むことが出来ると書いてあります。天使も悪魔も無理なのでした。


 ソロモンの謙遜な祈りは続きます。イスラエルの民だけでなく、イスラエルに加わって祈る異国の人々の懇願も聴いて下さいとお願いしています。この神殿建設に携わった他国の民の事でしょう。ソロモンは寛大です。


「寛大な魂は自分も肥え、他の者に惜しみなく水を注ぐものは、自分もまた惜しみなく水を注がれる」箴言11:25で自分の書いた言葉通り行動しました。


 父親ダビデの遺伝子最強。

 

 最後に、「私たちの神が、私たちの父祖たちと共におられたように、私たちと共におられますように。私たちを放置せず、見捨てられませんように。……私のこれらの言葉が、日夜、神の近くにありますように」列王第一8:57


  そして、全イスラエルはおきてを守ることによって神と全く一致しています。と宣誓します。選手宣誓みたいです。「宣誓! 我々、選手一同はスポーツマンシップにもっこり……」お馴染みのアレ。けれど、アクビも、鼻もほじってはいけません。心を全く一致させるのです。

 

 キリスト教のアーメンは、祈った人の言葉がそうなりますようにとの同調の意味です。日本人はなれていないので、アーメンのかわりにお辞儀をしてしまいます。律儀な国民。笑


 その祈りのあと、牛二万二千頭、羊十二万頭を奉献の犠牲として捧げます。

 (焼燔の犠牲は芳しい香りが天にのぼります。神様はそれをよしとされ受け入れます。共与の犠牲は神様との平和な関係を求める為、罪の許しのための犠牲もあります。犠牲に関しての細かい律法を守った古代の人たち、えらい)


 神様への祈りは一方通行ではありません。既読スルーや返信なしもありません。

 

 ソロモンに現れて、こう言われました。

「私はあなたが私の前で恵みを願い求めたあなたの祈りを聞いた。私はあなたが建てたこの家を、定めのない時までも私の名をそこに置くことにより神聖なものとした。私の目と私の心は確かにいつもそこにあるであろう」


 ソロモン、お疲れ様でした。神様はソロモンを祝福してずっとそばにいて下さると約束してます。しかし、条件一つあります。ずっと死ぬまで、イスラエルの神様の言うことを聞いて忠実ならばです。大丈夫? 無理よね。私知ってる。





 だってソロモン、晩年、背教しますから。残念!

その前に、「ソロモンの歌」ご紹介します。

 

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