第32話 ハートレス部隊の元ネタ

フィルバートをめぐる冒険 ②

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885843307/episodes/1177354054885903718


修正したのは:

・リアナとテオの会話など

・リアナがフィルをサポートする姿勢をよりはっきり書いた

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「俺たちは竜とのつながりを持たない。だからあの戦争の頃、竜祖と王への忠誠を誓っても、それを信じない者が大勢いた。〈ハートレス〉たちはずっと、戦うことで自分の存在価値を示せと教わってきたんです。使い捨て同然でも文句なんて言えなかった。地獄のような戦場に送られて、古竜一柱ひとはしらの援護もなく、文字どおり死ぬまで戦って……その結末が、このザマだ」(本文テオの発言)


『ある国におけるマイノリティの人々が、戦時下で忠誠を疑われ、疑義を晴らすためにあえて軍に志願し、獅子奮迅の働きをするも、戦後その武勲は忘れ去られ、歴史から名前を消す』


 ……というフィクションはたくさんあってどれが元ネタと言いづらいくらいだが、史実だと第二次世界大戦中の日系アメリカ人による部隊(第442部隊)の話がひとつ。それと、ファンタジーでは、エルフでありながら忌まわしき“影の女王”の印をもって生まれたとして迫害される者たちの部隊を描くクリス・エヴァンズ『鉄のエルフ』(残念ながら邦訳は三部作の二巻まで……)の影響もたいへん大きい。フィルがマスケット銃を扱うのはこの作品などの影響がある。リアナはファンタジーだから、こっちの影響が大きいかな。


 テオが「悲惨な戦争だった」として語る戦場については、 ラファティ『闇の王国』を読んだときのイメージが元になっている。(が、もちろんほかにも影響を受けた戦争モノ作品はたくさんあって、挙げられない)

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