仮に何かの才能に秀でていても、「能ある鷹は爪を隠す」が世渡りの秘訣なんだと思う。でも、突然に何かの才能を身に付けると、発揮させずには居られない。そんな人間の悲劇を題材にした良品です。星の数は、短編にはMAX2つが信条だからです。
等価交換の代償は、もっと後に来るんじゃないでしょうか。巫女さんの出番は遠からず……。他の依頼人さんの登場に期待したいです。
世界の半分を失う代わりに、自分の望みを叶える義眼が手に入る。もう、その設定だけで気になってしまいます。短編におさめられていますが、できれば義眼堂を舞台に、他の依頼者の物語も読んでみたい。そう思わせられる魅力にあふれた物語です。
何かを失って、何かを手に入れる。一度失ったものはもう取り戻せない。この設定の時点で、背中を緊張が一筋這う感じがしました。そして「大団円」、最後の最後まで読者を疑わせて引き込ませ、読ませる筆力、すごいです!1話の分量も適切で、読み進めやすかったです。大変面白い作品、ありがとうございましたー!
雰囲気は世にも奇妙な物語。設定が深く、ストーリーが進行するあいだじゅう、あたらしい弾を食らいつづける。ラストに向けてテンションがあがり、当然の予想をさせておいて、オチがくる。あざやか。