Extra 06:お茶会

 目の前に座る貴方はお客様であり、大切な人であり、王子様であり、欠点を補ってくれる人。お湯を沸かして茶葉を入れたティーポットに少量注ぎ、茶葉を開かせるの。焦ったらだめなのよ。ゆっくりじっくり開かせるの。


 開いたら一度それを捨てて、ゆっくりとお湯を注ぎ入れるの。おいしくなぁれ、おいしくなぁれって心を込めながら。飲んでもらう人のことを考えながら。そして蓋を閉めて一分と半分。待つの。焦っちゃだめよ。待つのよ。


 蓋を開いて香りがしたら、ゆっくりとカップに注いでいくの。最後の一滴もポットに残さないように、しっかりと入れるのよ。はい、これで完成。必ず相手の目の前に、取手が聞き手を向くように置いて、その人が飲んでくれるのを笑顔で見送るの。


「おいしいですね」


「でしょぉ!」


 貴方はロヴェ。私の大切な家族なの。頼りない母かもしれないけれど、たくさん愛して、たくさん教えて、たくさん――。

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