Smells Like Teen Spirit
やりきれない、この感情が生まれたのはいつからだろう。
中学に入って、勉強も運動も出来なくなった。
ましてや、恋人なんて出来たことも無い。
全方向から、罵られている気がする。
嫌だ、こんな人生。自分なんかいなくなってしまえばいい。
何回もそう思った。
自殺しようともした。だけど死に切れなかった。
自傷にも手を染めた。
最初は皆悲しんでくれた。
だが、時が経つにつれ、皆俺の事を見なくなった。
夏休み、何もする気は起きなかった。
布団の中で、苦痛な時が過ぎるのを待った。
携帯を見たら、皆カラオケに行ったり、恋人とディズニーに行ったりだとか、幸せな時を過ごしていた。
嫉妬と、クソみたいな生活をしている自分が嫌になり、ますます閉じこもった。
親は俺に愛想尽かしたんだろう。
頭を抱きかかえながら、堕ちていく自分の事を嫌いになりながら、布団の中を這いずり回り、過呼吸になりながら、安らかに死んでいった。
HI HI HELLO?
いつになったら自分から出て行くのかな。
夏休みが明けた、気分は重い。
クソみたいな自分が写っている鏡を毎日嫌という程、見せられる。
自分の心が歪み、ギシギシと音を立てている。
そんな時、自分の事を恐れている奴がいた。
自分の心が快楽に溺れていった。
奴の目を暴力という暴力で、しつこく瞑らせた。
やめようとしても、やめられない。
その感情は、いつしか楽しいから、恐怖に変わっていった。
奴の目が怖くなった。
イジメはドラッグだ。
やりたいという快楽から、いつの間にか恐怖に変わっていく。
やりたくないのに、やらないと気が済まなくなる。
イジメているのが、周りにバレた。
誰も俺の味方なんて居ない。
俺の存在価値はないだとか、そんな話は聞き飽きた。
皆が俺の事を責める。
イジメた男に謝罪をする。
悔しかった。
奴から見れば、哀れな男なんだろう。
親からは、嫌という程人格否定だ。
「お前はバカだ」「バカならバカなりに生きろ、迷惑かけんな」
そんな劣等遺伝子の持ち主は俺に話しかける。
歪んでいった心は、段々ヒビが入り始める。
人の事をイジめた俺は、誰にも必要とされない。
中に入ろうとしても、哀れみの目か、見下される。
家に帰ったら、引きつった口角を元に戻すので必死だ。
嫌になる。
いっその事死ぬべきなんだろうか。
彼らの事に対する憎しみなんてない。
神に対する憎悪も無い。
ただひたすら、自分の事が嫌いになる。
卑下していく。
休日は家の中で寝ている。
寝ている間だけ、夢の中で自分と離れられる。
布団の中だけは、唯一安心出来る場所。
唯一、俺を求めてくれている場所。
そんな遺書を残し、ショットガンを口に加えて、思いっきり引き金をぶっ放した。
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