STOP ME
つい先日、彼女にフラれた。
あの日以来、彼女の事が忘れられない。
なんでなんだろう。あんなに彼女の事を愛していたのに。
涙が止まらない、悲しいメロディが頭の中で流れる。
ふと横を見れば君がいた。それだけで幸せだった。
君の写真を見ると、あの頃の記憶がよみがえる。
こんなにカッコ悪い俺だけど、君に対する愛は本物だった。
本当は君に告白する時、心の中で笑われているかと思った。あの時、君が笑った時の顔は今でも忘れられないんだ。
本当は君に弄ばれているだけでも良かった。
ねぇ、君に誕生日プレゼントであげたデザートブーツ、今でも履いてる?
目を瞑ると、君の顔が浮かぶ。
君にフラれたって、諦めているのに、心の中じゃ諦めきれない。
君に対する思いが、止めきれないよ。
誰か止めてくれよ、この思いを。
いつまでも、クヨクヨしていられないって思ったから、海へ行った。
電車の窓から見る海は、とっても綺麗だったよ。
でも横に君はいない。
海で遊んでも、可愛い女の子をナンパしようとして、失敗しても、自分の心に開いた悲しい気持ちは埋めらんない。
机にラジオを置いて、音楽を聴いた。
お決まりのJ-WAVEさ。
失恋ソングのコーナーがやってた。
ラジオから聞こえるありきたりな失恋ソングは、とっても黄色く聴こえたんだ。
海から家に帰る途中、ふっと思ったんだ。
これも、運命なんじゃないかって。
そう思うと、君に対する思いは今も変わらないけど、ちょっと気が楽になったよ。
君に対する、ありがとうっていう気持ちが、心の中から湧き出てきたんだ。
もう、やり直すなんて言わない。
青く悲しい気持ちじゃなく、黄色いありがとうの気持ちで手紙を書こうと思った。
こんなに、ダサくて、かっこ悪い俺だけど、君と付き合えた事に感謝してるんだよ。
今この気持ちが届いてるかな?
この一文字一文字に、精一杯の愛と、さよならと、感謝を込めて。
ありがとう
そして
さようなら
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます