MEETING

バベルタワー98ブロック。


とある建物。


「対象の様子はどうだ? アルファ」

「そうね...意外と上手く演じてると思うわ」


丸テーブルをフードを被り口元を布で覆った八人が囲んでいた。


「魔法は?」

「まだ見てないわ」

「なるほど勇者様が特別という訳だな」

「勇者様と比較をしてはかわいそうよデルタ」

「メデューサは今や脅威ではなくなった殺しておくべきだろう」

「あいかわらずシータはすぐ殺しの事しか考えないのだな」

「ふん 奴がタワー内にいてはドラゴン達の脅威から逃れることもできんだろうが」

「シータよ。よく考えろ。今殺したらどうなるかを」

「こちらも準備をすれば良い」

「我々にはその力さえ無いのだ」


円卓内に重い空気が流れる。


「だから私は対象と協力をするべきだと思うのだけれど」

「敵と手を結ぶというのか!」

「エータ。対象は敵では無いわ。何の為に私たちが儀式を行ったのか忘れたの?」

「だがな...」

「王も王だ。奴の代わりはおらんのか?」

「話を変えるなエータ。誰がやってもトップは腐敗する。諦めろ」

「納得がいかん」

「やはり勇者様に復活をして頂くしか...」

「それができたら儀式など最初からしておらんわ」

「話がまとまらん 対象の今後を話すのだろう」

「ああ そうだったな 敵か味方かもわからんくなってしまったがな」

「ならば魔法をかければ良かろう いざという時のための安全策として」

「ベクターそれはどういった魔法かな?」

「脅威と判定された場合遠距離から殺せる魔法<呪爆弾カースボム>を使うのだ」

「ベクター。だがあれは設置できないぞ。捕らえれば可能ではないが...それは現実的に無理な話というもの」

「アルファなら可能と思うが?」

「...やるべきじゃないわ 敵でも無いのに...」

「私情を挟むで無い どうせ気づかんだろ それに本当に敵で無いのなら発動させなければいいだけの話」

「やれ」


「クソが!」


円卓に穴が空いた。







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RED CLOWN ~最強の赤の道化師と凡人の俺は同一人物になりました~ アカサタ七斗 @akasatananato

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