第2話
その夜のこと、部屋でゲームをしていると、俺の携帯が鳴った。
非通知と表示されていたが、俺は電話に出た。
「もしもし、私、シュワワちゃん。今、○○駅にいるの」
――ほんとにかかってきやがった!
シュワワちゃんの言う○○駅は、俺の住んでいるアパートから一番近い駅だ。
なにか言い返そうとしたが、電話は切られた。
俺が携帯を見つめていると、またかかってきた。
「私、シュワワちゃん。今、○○にいるの」
「おい、おまえ」
電話は切れた。
またかかってくるだろうと思っていると、かかってきた。
「私、シュワワちゃん。今、○○にいるの」
だんだん俺の住んでいるアパートに近づいて来ている。
やはりすぐに切れて、すぐにかかってきた。
「私、シュワワちゃん。今、あなたのアパートの前にいるの」
俺は非通知の電話を拒否の設定にした。
あれからずいぶんと経つが、シュワワちゃんからの電話は、一度もない。
終
私、シュワワちゃん ツヨシ @kunkunkonkon
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