第2話入学式

世の中には物語の主人公がいる。

それは正義の味方だったり、最強の剣士だったり、様々いるものだ。

例えヒロインであっても、それも一種の主人公だ。

ある人は『人生とは物語でその物語の中の主人公は自分だ』と言う

本当にそうなのだろうか

不細工でモテてなくても主人公と言えるのか

弱くて頭が悪くても主人公と言えるのか

それでも主人公と言い張るのはB級通り越してC級であるとも思えない

もしこの人生という物語の中であろうとも、僕はおそらくモブであろう

ならば僕はこの物語の中にいてもいなくてもいい存在だ


そんなどうでもいいことを考えながら学院生活第1日目の入学式に考えていた

そしてこれからクラスに入り、自己紹介をした。

モブの僕のことだ、誰にも覚えられていないのだろう

特に目立つようなことをしたわけでもない


やはりコミュニケーション能力が高いとすごいものだな

もうすでに友達と言えるような関係ができている。

ああいうのが主人公なんだろうな。あのグループの中心の奴は爽やかイケメンと言っていいだろう

長身の金髪蒼眼、佇まいからしてどこかの貴族だろうか

その周りにはチャラチャラした茶髪や栗色の髪の毛の男女、こちらも恐らく貴族であろう


「おい、そこのお前」

周りの観察をしていると一人の男子生徒が話しかけてきた

「なんでしょう?」

「そこの席を退け、俺が座る」

席を間違えたのかと自分の席を確認しても間違ってはいなかった


「ここは僕の席ですが?」

「そんなことは知っている。お前に興味はない、お前の隣に興味があるだけだ」

そう言われ隣を見ると銀髪の美しい少女が静かに本を読んでいる


なるほどこの人と近づきたいだけなのか

「わかりました。あなたの席はどこですか」

「誰が交換すると言った。愚民の席などいらぬだろう」

その言葉は教室によく響きクラス全員が聞いた

「お、おいお前それは無「わかりました。ではそこらに座っておきますね」


「「「え?」」」


そこらに座りやることもないので寝ることにした


「お、おいお前それでいいのか?ってもう寝てる!?」


クラスは騒然とし、言った本人も驚愕していた


これで入学式初日は終わった




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自己評価最低男の異世界魔法学院 KOGARASI @kamaku1192

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