第72回:存在理由(補講?)

・今回のテーマ

存在理由です。以前にも何度か言及した「その描写は小説に必要ですか?」と言う箇所にも含まれるので、一応は補講としていますが……あっさり終わる方向で。それに加えて、オチがないかもしれません。


以前、自然災害が起きるにしても救助活動もの等の必要不可欠なケース以外では出すべきではないと言いました。異世界転生や異世界転移でも現実世界描写は最低限必要とも言っています。それはなぜか? 答えは簡単です。読者は描かれていない描写も勝手に補完してしまう可能性がある為です。

(二次創作と言う意味で補完するというケースもありますが……今回は割愛)


その為、勝手に読者がイメージを作ってしまう前に先手を打って小説の描写や世界観設定を語らせがちなケースも出てくるでしょう。果たして、それが本当に読者の為になっているのか? それをもう一度考えてほしいのです。

(設定をがちがちに固めてしまう作者にありがちな事……なのかは個人のさじ加減によるので、個人差があるという方向で)


中には「ハイスコアガール」のように、実際のニュースになった出来事もあっさりとモブキャラの様に登場させ、そこで完結させている物もあります。あくまでも「ハイスコアガール」の場合は、個人差があると思いますがメインとなるのが登場するゲーム作品なので。

(ラブコメな要素もありますが、メインはゲームと言えるでしょう。しかも、全てが実在するゲームだったりしますので)


一応、最低限の描写として史実等の出来事を出すのは、ありです。ただし、それに引っ張られたりして蛇足になる話が出来あがったりするのは、それこそ設定語りとか資料集と呼ばれてしまうので、お勧めはしません。本当に必要な設定を厳選して、小説に出すように設定の調整を行うのも、実は重要なプロセスになるという事なのです。

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