真実 時計の音

※注意

前編と後編を先に読んでいただけたら幸いです。

今までは主人公、佐々田真人が語り手でしたが、ここでは作者の私が語らせていただきます。





















この作品には幾つか違和感を覚えさせる点を作りました。

一つ目に前編の真人の行動の『鍵を開けて』です。

しかもそのあとの和真の反応も普通ですので真人が鍵を持っていることを和真は知っています。

次に、前後編に出てくる『別の収入源』これについて詳しく解説はしていませんが、前編で和真が語り手に『修理を頼んで欲しい』と伝えています。

ここで、建設会社の人だと考えられますが、探偵を兼業しているため、会社の運営をする社長とは考えにくく、運動が苦手なことから建設会社で働いているわけではありません。

では、別の収入源とはなんでしょう?

修理を頼む許可を和真は求めていることからあの屋敷は語り手の所有物です。

それを和真に貸しているのです。

また、真人は山奥の管理室の存在を知っていたことからも、そう考えられるでしょう。


後編の最後付近『別の収入源も回復をした』

とありますが、貸家で殺人事件が起きたら事故物件になってしまいます。

そこで語り手は誰かを1度住ませ、次の本当の狙いの居住者に事故物件であることの報告の義務から逃れ、すぐに住んで貰うように仕向けたのです。

ですから、回復まで時間がかかりました。






では、ここから真人が和真を殺したトリックを紹介します。

多くの推理小説ではトリックが肝なのですがこの作品の場合トリックはないです。


真人が大家であるため屋敷の合鍵をすべて持っています。ということは、真人が和真の部屋に入るのも容易です。そこで真人が和真を殺してしまえば良いのです。

動機はないでしょう。真人はもう狂っています。他人の不幸を味わうために殺人をしてしまっています。


じゃあ、あの監視カメラの映像はというと、

後編で白岩がご飯の時間を聞きに和真の部屋に行っています。

そのときにしか和真の部屋には入っていません。

なら何故あの時間に映ったのか。

それは、後編に真人が『管理室は山奥にある』といっています。

また、白岩が『電波状況悪いぜ』と言っています。これらのことから無線で通信できる状況であるとは考えられません。

では有線はどうでしょう。

そして管理室と監視カメラを有線で繋いだとき、監視カメラの映像の記録時間をずらすことができます。

何故なら、電波がないところで、電波による時計の設定が出来ないからです。

手動で時間を調整しておけば、白岩に罪を着せることが可能です。












ここまで読んで下さりありがとうございます。以外にも犯人が探偵だった物語は多く、視聴者、または読者が推理したものは無駄になる、ということで愚痴を言っていた人を見かけましたので、この作品は違和感を残し、その面で推理させる機会を目指して作ってみました。

ヒントが少なく、しっかり定まったことが少なく推理が全く出来ないものになっていると思います。

題名は時計の音で後編の最後に入れたかったワードがありますので今、入れます



時計の音がする度に僕は誰かを殺したくなる




これからも精進していきますので、応援よろしくお願いします。

ご指摘やアドバイスを一言でも貰えると幸いです。



時計の音 完

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時計の音 狼狐 オオカミキツネ @rouko

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