類聚を俟てる詞藻たち〔令和六年(2024)〕

〔やまとうた〕

ゐのなか

たねもねも なきことのはの つふてして

ゐのなかのみの すむことやある


種も根も 無きことの葉の 飛礫つぶてして

井の中の水(身)の 澄む(済む)ことやある


【参考】

種も根も無きことの葉:


〔日国二版〕種無事たねなしごと:〔名〕たわいないこと。どうでもいいこと。

〔日国二版〕根無ねなごと:〔名〕根拠のない言葉、また、話。つくりごと。浮言。

〔角川古語〕根無言ねなしごと:〔名詞〕根拠のないことば。偽りの話。

  ※ 〔書言字考〕「流言 ネナシゴト」


井の中の水(身)の澄む(済む)こと:


〔故事俗信〕井の中の蛙大海を知らず:自分の狭い知識や経験にとらわれ、他に広い世界があるのを知らないことのたとえ。井の中の蛙。井底(せいてい)の蛙。

〔故事俗信〕虚仮こけの井戸替え:済む済まないで大騒ぎをする。間抜けが井戸さらえをすると、時間がたてば水は澄むにきまっているのに、水が澄まないといって大騒ぎをするとしていう。済む済まないなどと騒ぎたてる「澄む」に「済む」をかけたしゃれ。

〔大漢和〕濟身セイシン濟身みをなす:自己を完成させる。一身を成功させる。

 

全く修養が足りません。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る