坎坷

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 偶 成

思 舊 長 嘆 息

料 知 人 是 仙

幽 憂 應 記 取

坎 坷 向 誰 傳


 偶成

きうを思ひて長嘆息ちやうたんそく

はかり知る 人は是仙なりと

幽憂いういう まさ記取きしゆすべし

坎坷かんか たれに向かひて傳へん


【語釈】

きう:旧交。

人:あの人。

仙:ここでは「特にすぐれた人」「傑物」の意。

幽憂いういう:人知れぬ憂鬱。

記取きしゆ:書き記すこと、記憶すること。

坎坷かんか:道が凸凹であること。転じて、事が思うに任せぬこと。不遇。


※韻は下平声一先の仙・傳、仄起式五言絶句。


備考備忘:


〔平字○/仄字●/平仄両様字△〕 

【起】〇●〇△●

【承】●〇〇●韻

【転】○○○●●

【結】●●●〇韻

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