餞徂春

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遊 苑 囿 餞 春

薫 風 一 路 鳥 声 頻

経 雨 幽 庭 緑 已 匀

万 紫 千 紅 何 処 残

惜 花 影 裡 餞 徂 春


苑囿ゑんいうに遊びて春をおく

薫風一路に鳥声ちやうせいしき

雨を幽庭いうていの緑すでととの

万紫千紅ばんしせんこう何処いづくにか残らん

花をしむ影裡やうりく春をおく


※韻は上平声十一真の頻・匀・春、平起式七言絶句の習作なり(相変わらず生熟れの段、諸賢の海容を請ふ)


備考備忘:


〔平字○/仄字●〕 

【起】〇〇●●●〇○(韻)

【承】〇●〇○●●〇(韻)

【転】●●〇〇〇●●   

【結】●○●●●〇○(韻)


令和三年の穀雨を前に某苑囿にて。春は漢詩を作りたくなる季節なのか知らん。

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