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2021年1月15日 02:35
行人さま、こんばんは。十五日。月齢は満月を示しておりますね。新たなる黼黻の更新、有難等御座居〼。このたび、四月一日くんのイメージで脳内補完計画を実行いたしました(◍•ᴗ•◍)ゝ 美形です! 眼鏡萌えです!!暴走モードから通常運転に戻りましょう。冒頭は宮澤賢治先生の「Ora Orade Shitori egumo」のような、或いは長野まゆみ先生がテレヴィジョンの街中に残した暗号のような、其処から発展する文字と言う755粒の星の煌めき。それが「群青天鵞絨の天幕」ならぬ「花紺青の昊」に縫い取られていますね。零を超えて壱の位置へ正に、そう成らんとする月へ。睦月の朔望と細愛男という異称、大変いとおしく感じられました。繊弱なる月牙に噛み殺されたいと希求する日が拙宅に居ります。そろそろ戻って交信ではなく更新予約をすると致しましょう。乙゛/〵叉。おやすみなさいませm(__)m
作者からの返信
ひいな樣細愛男、早速にご高覧下さいまして有り難うございます。仰るように本日十五日は望日、旧暦であれば月は満月のはず……だのに、実際の月齢は1.9、今にも折れてしまいそうな月牙、三日月です。萌したばかりの新しい月を愛でるべきなのでしょうが、何やら心許なげにも見えるのは、或いは御作の世界に浸っている最中ということの影響もあるやも知れません。日と月の摂理のズレというものは、こういった暦法にこそ見出されるものですね。さて、先日は「せいぜい」四月一日君尋あたり、などと、よくよく見直してみましたら、確かにワタヌキ君も美形でしたか……共通点は矢張り眼鏡しかなく、大変僭越な物言いとなりまして失礼致しました。詐欺事件の発生を察知して、これ又しても眼鏡の少年名探偵が駆けつけることになりましょう。明治期には石川啄木もローマ字日記をつけていたようですけれど、文字ではなく音声としての日本語の微妙な発音は「Ora Orade Shitori egumo」の「egumo」の「e」のように、書き言葉としての表記を度外視した、音の転写としての表記の方が、音読した時に実際の音に近くなるのかも知れませんね。「American,めりけん」「Russia,おろしや」など、表記に捉われない方が実際の音に近い。少なくとも「いぐも」と書いてこれを音読しても、恐らく「い」と「え」を同時に発音するような「e」の音のニュアンスは伝わりづらいように思われます。因みに、冒頭の「Xuxei ――」は近世初期にキリスト教の宣教師たちが著した『天草版金句集』からの拝借です。戦国期の日葡辞書などもそうですが、外国人の手に成り、かつ異国の文字なればこそ、第三者の感覚で当時の日本語の発音を確と書き留めてくれていると思われる貴重な資料です。「群青天鵞絨の天幕」、ブリキ罐ですね。長野先生お得意の「紺青(プルシアン)」を拝借しようと思いつつ、「花紺青(スマルト)」に染め直してみましたがお気に召しましたでしょうか? 日のヒメと細愛男君にも後刻、お会いしに伺います。それぢや。
行人さま、こんばんは。
十五日。月齢は満月を示しておりますね。
新たなる黼黻の更新、有難等御座居〼。
このたび、四月一日くんのイメージで脳内補完計画を実行いたしました(◍•ᴗ•◍)ゝ 美形です! 眼鏡萌えです!!
暴走モードから通常運転に戻りましょう。冒頭は宮澤賢治先生の「Ora Orade Shitori egumo」のような、或いは長野まゆみ先生がテレヴィジョンの街中に残した暗号のような、其処から発展する文字と言う755粒の星の煌めき。それが「群青天鵞絨の天幕」ならぬ「花紺青の昊」に縫い取られていますね。零を超えて壱の位置へ正に、そう成らんとする月へ。睦月の朔望と細愛男という異称、大変いとおしく感じられました。繊弱なる月牙に噛み殺されたいと希求する日が拙宅に居ります。そろそろ戻って交信ではなく更新予約をすると致しましょう。乙゛/〵叉。おやすみなさいませm(__)m
作者からの返信
ひいな樣
細愛男、早速にご高覧下さいまして有り難うございます。
仰るように本日十五日は望日、旧暦であれば月は満月のはず……だのに、実際の月齢は1.9、今にも折れてしまいそうな月牙、三日月です。萌したばかりの新しい月を愛でるべきなのでしょうが、何やら心許なげにも見えるのは、或いは御作の世界に浸っている最中ということの影響もあるやも知れません。日と月の摂理のズレというものは、こういった暦法にこそ見出されるものですね。
さて、先日は「せいぜい」四月一日君尋あたり、などと、よくよく見直してみましたら、確かにワタヌキ君も美形でしたか……共通点は矢張り眼鏡しかなく、大変僭越な物言いとなりまして失礼致しました。詐欺事件の発生を察知して、これ又しても眼鏡の少年名探偵が駆けつけることになりましょう。
明治期には石川啄木もローマ字日記をつけていたようですけれど、文字ではなく音声としての日本語の微妙な発音は「Ora Orade Shitori egumo」の「egumo」の「e」のように、書き言葉としての表記を度外視した、音の転写としての表記の方が、音読した時に実際の音に近くなるのかも知れませんね。「American,めりけん」「Russia,おろしや」など、表記に捉われない方が実際の音に近い。少なくとも「いぐも」と書いてこれを音読しても、恐らく「い」と「え」を同時に発音するような「e」の音のニュアンスは伝わりづらいように思われます。因みに、冒頭の「Xuxei ――」は近世初期にキリスト教の宣教師たちが著した『天草版金句集』からの拝借です。戦国期の日葡辞書などもそうですが、外国人の手に成り、かつ異国の文字なればこそ、第三者の感覚で当時の日本語の発音を確と書き留めてくれていると思われる貴重な資料です。
「群青天鵞絨の天幕」、ブリキ罐ですね。長野先生お得意の「紺青(プルシアン)」を拝借しようと思いつつ、「花紺青(スマルト)」に染め直してみましたがお気に召しましたでしょうか? 日のヒメと細愛男君にも後刻、お会いしに伺います。それぢや。