応援コメント

勿忘夏」への応援コメント

  • 工藤様
    令和二年夏。このタイミングで「勿忘夏」を拝読できた私は幸せ者です(!!!)
    儚く美しい夏の頁。菊牡丹(はなび)の許の君と僕。
    「皙い耳朶より垂るる珥璫の脚」に、たゆたう艶を感じます。
    小夜衣(さよごろも)という衣類の似合う綺麗な人物を想起しました。そして「君の汗あえた項に羽虫が留まる。屍体でもないのに」と云う文の放つ色香。メメント・モリです。それを「勿忘死」と表わされる感性。すべてが嫩く美しい……「嫩い」という漢字が当て嵌まるほどに綺麗でした。夏も死も「勿忘草(わすれなぐさ)」から転じた、工藤様の造語でしょうか? お導き有難うございました。

    追伸:工藤様も梅雨入りで片頭痛。三日も苦しまれ……お察しします。奇しくも同じ状況でしたもので。木洩れる陽光は、お辛くないですか? ご自愛ください。
    双眸の意図、汲み取って頂きまして深謝です。気象の齎す病には手を焼きますね。引き続き気を付けてまいりましょう。それぢゃ。

    作者からの返信

    宵澤樣

    折角、七夕にコメントを頂戴しておりましたのにお返事が遅くなってしまいました……鈍い彦星です。お聴し下さい。

    夏というのは花火大会はじめ水遊びやキャンプなど、嫩く生命力に充ちた歓声が響くイベントも多く、未だ語るべき過去を持たない彼らはこの季節に思う存分「思い出作り」に励むことが出来ますけれど、反面、老者(おとな)たちにとっての夏はお盆あり終戦記念日ありと、「死」や「過去」やに思い致す季節でもありますので、そんなところで「勿忘死」を書きました。造語という程のものではないのですが、ご高察のようにタイトルは「勿忘草」を意識しております。

    まだ嫩い「君」と「僕」との間にも「死」の匂いは漂い始めているのかも知れませんね。そこに「艶」と「色香」を感じ取って下さったとのこと、ありがとうございます。エロスとタナトスはやはり紙一重、「甘き死よ、来たれ」(……!?)

    小夜衣は夜着、寝巻きのことで、詰まるところ結局は就寝する際の「浴衣」のことでして、ハレとケで言えば、花火大会に着ていく浴衣はハレ、夜着の浴衣はケということになりましょうか。

    今年は花火大会も軒並み縮小・中止の趨勢のようですから、例年とは違う夏になるのでしょうね。せめて「貴重な」体験として「思い出作り」ができればいいなと思っております。

    偏頭痛は本当に神出鬼没、希有希見、どうして頭痛が出たのか後からその理由を納得できても本当に困ります。事前に回避できたり、備えておけたりするならばどんなに良いことか……ただ幸いなことに、自粛で在宅時間の長い私などは「木洩れる陽光」の「祝福」を受ける機会も少なかったので、その点は怪我の光明、否、功名だったかもしれません。

    とまれ、日々健やかに暮らしたいものですね。それざゃ(「ち」を「さ」と書き損じた頃がまた遠くなって行きます……)。

    追伸
    早速に新作を公開されているのですね。変わらぬご健筆、病み上がりとは思えません。週末にゆっくりと拝読しに伺わせて戴きます。

    編集済