応援コメント

鴆毒」への応援コメント

  • 工藤様、本日は「鴆毒」を拝読致しました。冒頭の「月影」に「つきあかり」というルビ、素敵な表現です。影であり、あかり。このエピソードの結尾を示唆するかのような始まり方に思えました。
    「鴆毒」は初めて知る言葉でして、検索してみました。空想上の鳥の羽の毒を示すのですね。Pitohuiも毒を持つ鳥。羽笔(はねペン)に毒が入っている……ミステリータッチですね。毒入りの食事よりも品のいい青い毒です。砂糖アレルギーとおぼしき少年が角砂糖を一箱あおって死を夢むような鳩山郁子先生のカリカチュアと、坂口安吾先生の「青春自体が死の翳」という言葉を何故か思い出しました。

    青と言えば、スイドリームスをお調べ頂きまして恐縮です。工藤様の仰るとおり、バッグをイミテイトした容器も可愛くて、硝子戸棚に飾ってインテリアとしても楽しんでおります。ところで『仕舞い込んでしまったモノはモノとしての「呼吸」が出来なくなって死んでしまう』のか否か……おそらく仕舞い込んだ人間に忘れられた時点で、息絶えるのではないかと思うのです。憶えて仕舞っている場合は息絶えず。なので、三吉氏の「千羽鶴」は鮮やかなまま。それは言い換えれば、いついつまでも昔の女性を忘れることができないと言う点で哀しいことかもしれませんね。大切な存在を仕舞い込んだことも、その価値も忘れることができたら……それも哀しい気がします。どのみち哀しい三吉氏を幸せにしてあげたいです。

    「値の張る」食品こそ、自分を形成する上で肝心な要素ですよね。私などミニマムな人間で、安価な味わいを好むことも多々ですが、たまには贅沢しようと思います。私にとってアンリ・シャルパンティエのデセールは贅沢品です。その製菓会社はオレンジのクレープを作っていますね。工藤様の最新作に燃ゆる『束の間(エフェメラ)』お嬢様の姿、しかと確認しました。美しい!! クックパッドを総て工藤様の語彙で書き換えてほしいぐらいです。コメントをあっさり書いてしまうのが勿体無いほど色々見蕩れ……改めて後日『束の間(エフェメラ)』お嬢様に謁見(長話)に参りますので、その際は、よろしくお願いします。

    虹色のタッセルは、ひんやりとしたエアコンの風を受けて揺らめいています。本当に「狂暑」と呼ぶに相応しい気候ですね。引き続き御自愛ください。

    作者からの返信

    宵澤樣

    いらっしゃいませ。「鴆毒」へもご来臨下さいまして有り難うございます。改めて読み返してみますと、仰るとおり、拙文には珍しくややミステリタッチですね。そこから鳩山・坂口両氏へとイマジネーションの翼(こちらは無毒でしょうか)を拡げて下さった由、恐縮です。ある時期に読み漁っていた群籍の中に「鴆毒」がかなりの頻度で出てきておりまして、他にも「鴆殺」「飲鴆止渇(「毒入りの酒を飲んで渇きを止める」から転じて「目先の利益のみ考えてその後の結果を考えないこと)の意」)などと展開するようで迚も印象深い語彙だったのですが、実はこの「鴆毒」こそ「豊穣―」の記念すべき?第1話目、原点です(時折、話の排列を変えておりまして、解りづらく相済みません)。少し懐かしく感じられました。

    スイドリームスですが、実は私が登録している香水サブスクサイトのラインナップにありまして、もしかすると来月あたりちょっと取り寄せてみても善いかもしれないな、などと思案しております(今月はもう注文を終えてしまったので……)。仮に身に纏わなくとも、香水は色々と楽しめますしね。

    「モノの呼吸」のお話、なるほど、これはクロゼットの中のモノ自体が呼吸するというよりは、むしろその持ち主が心の中に仕舞い込んでいるモノやそれにまつわる「記憶」「思い出」が呼吸をする、という状態に近いのかもしれませんね。よく、男性は恋人の記憶をフォルダ保存し(だから思い出を棄てられない)、女性は上書き保存する(だから思い出を棄てられる)との説をネット等で目にしますが、三吉先生はどうなのかな……ともあれ、頂戴するコメントから察しまするに、彼には「幸せな結末」が俟っていてくれるようで何よりです(あるいはその前に嵐の一つ、二つ、まだあるのやも?)。

    『束の間(エフェメラ)』お嬢様、遂に拝借してしまいました! 「美しい」とのお言葉頂戴し、まずは安堵しております。後ほど「餐堂の燭」にもお越し下さるようで、私もここでのお喋りは控えめにさせて戴きます。あちらでも、お嬢様に侍る語彙一同、お待ち申し上げております(笑)。

    虹色のタッセルの揺らめき、涼やかで良いですね。ふと、虹に託けてまた一つ拙い詩を作してしまいました。お時間あればそちらもぜひに。

    追伸
    「有難等御座居〼」はお祖母様のお友達がお使いなのですね。 私の祖母の「でハ又」もそうですが、うんと上の世代の先達は、今や喪われつつある奥ゆかしさの中に生きておられるのでしょうか……羨ましいことです。

    編集済
  • こ、これは! 勉強になります!!
    ただ、コンテスト応募作品執筆中なので、落ちついたら、ゆっくり、読ませて、頂きます。読めたら、執筆中でも、少しずつでも、読ませて頂きます。
    (でも、読みながら、分からない言葉があっあら、意味を調べたいので、執筆修了後にゆっくり読みたいです💧)

    作者からの返信

    森園珠子様

    初めまして、工藤行人です。
    応援コメント、誠にありがとうございます。

    当方も日々、仕事や勉強で書物に触れているのですが、まだまだ知らない言葉はあるものですね。お時間ができましたら、ぜひともご笑覧下さいませ。

    コンテスト応募作に取り組まれているとのこと。ご健筆を!