サムライ名鑑 ~第一部「クロガネ・アドレッセンス」編~

名鑑その1 ~プロローグから第3話まで~

登場人物紹介です。軽いネタバレを含むので注意。

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プロローグ


【サスガ・ナガレ】


本編主人公。愛騎は〈グランドエイジア・クロガネ〉。


士立ヤギュウ・ハイスクール所属のサムライ候補生(後に休学)。おおらかで飄々とした性格。友誼に篤く向こう見ず。


師はスズメサカ・ハチエモンことヤギュウ・ジュウベエ=ハチエモン。


特殊な施設に育ち、そこで幼い頃のタツタ・テンリューやミサヲと出会う。施設が内乱に巻き込まれた後、三人で脱出するがナガレのみはぐれ、ミナクサ・シティで少年イクサ・フレーム・デュエリストとして糊口を凌ぐ。ハチエモンとはその際知り合った。

身長は一八〇センチ超。外見以上の膂力の持ち主であり、また身体のバネと合わさって柔軟性に富んだパワーファイターという変わったファイティングスタイルを持つ。

校内イクサ・フレーム・トーナメントに於いて僅差で準優勝という結果からもわかるように元々高い戦闘力は、半年に渡る実戦によって磨きをかけられた結果、第一部終了後は若手サムライトップクラスの注目株として名前が知れ渡っている。


【タツタ・テンリュー】


トヨミ・リベレイターの少佐。士官学校主席卒業。トヨミの次代を担う若手注目株と目されている。ナガレより3、4歳の年長。愛機は〈グランドエイジア・シロガネ〉。


ナガレやミサヲと同じ施設で育ち、後にタツタ伯爵に拾われ、トヨミ系軍人となるべくエリート教育を受けた。シントー・スタイル免許皆伝マスターライセンサーの腕前でもある。


第一部最終話のある行動によって親友であるナガレと袂を分かつことになるが、全てはプリンセス・ミサヲのためである。その真意は、いずれ語られることになるだろう。


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第1話


〈ヤギュウ・サムライ・クラン〉


【ヤギュウ・ハクア】

士立ヤギュウ・ハイスクール所属、学年主席であり役職は生徒会長。ヤギュウ大公家令嬢であり、ヤギュウ・サムライ・クランに於いては既に中尉の階級を持つ正規のサムライ軍人でもある。

身長一七〇センチのモデル顔負けの体型、長い黒髪に瑠璃色の眼、誰もがはっとする美貌の持ち主であり、胸も豊満。誰にでも折り目正しい態度を曲げない。自他共厳しい理想的女性サムライ。

父はヤギュウ・ジュウベエ=ハチエモン。幼い頃に逐電チクデンし、十年ぶりに返ってきた父が連れてきた弟子、即ちナガレに対しては内心複雑な思いを抱えている。

誰よりも努力家肌。父ハチエモンの剣を理想として追求し続けている。意外なことに家庭料理が苦手。


【ヤギュウ・ムネフエ】

ヤギュウ大公。ハクアの叔父。やや太りじしの中年男。苦手なものは兄ハチエモン。


× × ×


〈チーム・フェレット〉


【ガンジ・ワタリ】

老け顔。主計係。案外苦労人。ナガレの代理ドライバーだった。


【ツブヤ・ソーキ】

チャラ男。変な声。補給・兵站担当でガンジと良くツルんでいる。


【アギ・アタロウ】

顔が長い。身長180センチ体重62kg。メカニック。


【ユタ・コージロー】

電子眼鏡の電脳調律師。アタロウとは同じ孤児院で育った。


【ツナカ・ケンヒト】

メカニック主任。実地訓練の事故で右手の小指と薬指がない。


× × ×


〈愉快な敵たち〉


【ミズタ・ヒタニ】ナガレらの上級生。クソ煮込みうどん。敗北者。彼が決定的に歪んだ理由は特に考えていないので当然書くつもりはない。


【ウスキ・ノビジ】

〈瞬速の〉ウスキ。影が薄い。


【シラトリザワ・ゴモエ】

〈剛腕の〉ゴモエ。身長178センチ体重108kg。彼女が揮う大型電磁木刀は〈カジキ〉と呼ばれている。


【ホヤ・ギョーブ】

〈卑劣極まる〉ホヤ。三白眼にフレームレスの電子眼鏡。卒業後は参謀本部勤務(予定)。仲間からは慕われているという。


【ハドメ・モチヒコ】

〈妖剣使い〉モチヒコ。無口。指パッチンで侍従に一杯のコーヒーと二杯のコーヒーを持ってこさせる男。


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第2話


【ユイ・コチョウ】

別名ミズ・アゲハ他、多くの名前と身分を持つ。電子海賊〈フェニックス〉頭目。同名の電子戦艦の艦長でもある。

最終目標を「世界平和」と大真面目に語る一方、人生を大いに楽しもうとする享楽的な一面も持つ。

ヤマトでは珍しい全身サイボーグ。栗色の髪に榛色の眼をした十代前半ほどの外見の少女筐体を主に愛用する。

皮肉屋かつ博識。特に電子戦闘に於いてはヤマトでも右に出るものはいない。


× × ×


〈ホンダワラ女子〉


【ナスノ・カコ】

ホンダワラ女子ハイスクールのドライバー。身長155センチ前後。亡き父親がエースサムライであり、エイマス系列を好んで乗っていた影響でエイマスを語らせると早口になる。BLカトゥーンを愛読し、特にBLハードコアミリタリアクションカトゥーン「イクサ・フラワーズ」の大ファン。先輩のオトミについては、体育系のノリを少々ウザったく思いつつも尊敬すべきところはしていた。


【ムヤギ・オトミ】

カコの先輩。イクサ・ドライバー。身長175センチ。柔道が得意でカコを二重の意味でカワイガリしていた。男性アイドル、マノゴ・ヨシルのことになると早口になって若干気持ち悪い。


【モカベ・サッキ】

カコの同級生。サムライ資質持ち。電子眼鏡の情報魔で、カコをBLの魔境に引きずり込んだ張本人。訓練終了後はチーム・フェレットをモデルに頽廃衆道小説を書くつもりだった。


× × ×


〈その他〉


【ハンギバ・アセジ】

義手の教官。予備役大尉。趣味は昆虫観察。妹が一人いる。


【マスター・トクアン】

聖ブッダ教団元枢機卿。先代ゼツドー、今代ムネフエの二代に渡りヤギュウ大公の宗教乃至政治的な相談役。

現在は巡回僧侶サーキットボンズとして世界中に教義を説いて回っている。


【ヤギュウ・ジュウベエ=ハチエモン】

ヤマト最強のサムライの一人。ナガレの師でハクアの実父。本来の愛騎は真造騎シンウチ〈グレート・テンペスト〉。

晩年は隻眼隻腕であったが、他のサムライを圧倒する技倆を保っていた……はずであった。果たして彼の遺体はどこへ行ったのか? それもまた第二部で語られることである。


【マクラギ・ダイキュー】

傭兵部隊〈ローニン・ストーマーズ〉隊長。ハチエモンの弟子であり、ナガレやハクアの兄弟子に当たる。

父と祖父がヤギュウの手によって処断された後ハチエモンに引き取られ、ヤギュウのサムライとしての教育を受ける。生来持っていた殺人衝動に従うままヤギュウを出奔、傭兵になる。

本来プロット段階では登場しなかったが、書き進めるうちに次第にキャラが確立し、第一部を代表するヴィランサムライと言えるまでに出世した。プリミティヴな欲求に忠実な狂犬サムライとは書いていて実際楽しいものなのだ。


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第3話


〈ローニン・ストーマーズ〉


【ホネカワ・タダシ】

マクラギの副官。2メートルの長身に痩躯、陰気な顔の傭兵サムライ。マクラギは「いつまで経っても好きになれない相手」と内心呼んでいたが、社交性はホネカワの方が遥かに高い。四人の弟妹がおり、一人暮らしの老母の面倒を今も見ている。独身。


【トメイ・ルッグン】

ストーマーズ所属のドライバー。〈グランドエイジア〉最初の餌食。


【ナカタニー・ウジマ】

ストーマーズ所属のドライバー。槍使い。〈グランドエイジア〉2番目の餌食。


【ナカタニー・ザフロ】

ストーマーズ所属のドライバー。ノダチ使い。〈グランドエイジア〉3番目の餌食。ウジマとは同性婚カップルである。


【ノキヤマ・ツムラ】

流しの狙撃手。ビームタネガシマライフル使い。芸を弄ぶ傾向が強い。


【トカゲ顔の男】

ドマ・マサキヨ。詳しくは第6話のキャラ名鑑にて。


× × ×


〈フェニックス〉


【ジトー・ショージ】

フェニックスのメカニック主任。数多くの量産騎カズウチイクサ・フレームの整備経験を持つヴェテラン。


【ノバシ・ヨサク】

整備助手。元スラムドッグ。スキンヘッドに伝説的カブキアクター、ハク・オーのサイバー入墨を入れている。

【タノマ・ジスケ】

整備助手。スラム時代からのヨサクの弟分。ヨサクに輪をかけて何にも難しいことは考えない。小太りで身長が低く、声が甲高い。


〈ヤギュウ・サムライ・クラン〉


【ヤギュウ・ベニマル】

ヤギュウ・ムネフエの長男でハクアの従兄。母親アカネはマクラギの実姉なのだが、構成の都合上第一部に絡むことはできなくなってしまった。その上初のプロットではナガレのライバル格だったものの「こいつに尺を割くのならばハクアを描写すべきでは?」という冷静かつ的確な判断が下されたため彼の活躍は大分オミットされたことになる。


【セキグチ・シンイチ】

階級は中尉。ハクアのお目付け役であり、彼女の姉シラユキの夫。娘はマユリ。なおセキグチ家はヤギュウの旗本である。


× × ×


〈その他〉


【モキヤ・タキチ】

有力旗本子弟。どうなったのかは不明。

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サムライ・エイジア 斉藤七陣 @hagwane13

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