創作の要件のヒント・オーディオファイル
この調子で現代における音楽制作の概要について論じていると,それだけでかなりのスペースを要するので自制する.
結論の一つとしては「創作とは分解と結合による再生産である」ということが考えられる.その根拠となるようなことを以下で論じる.
ドラム系の音作りを例に論ずる.少なくとも同人音楽制作においては既に録音されたりシンセサイザ等で制作されたオーディオファイルを購入したりどこからか探してきて自曲に使うことが一般的である.
ドラムループをDAWのトラック(イラスト制作におけるレイヤーのようなもの)に読み込み,使用したい部分だけを切り取る.例えばKick(バスドラムのこと)を利用したい場合は1拍目から1.5拍目の部分を別のトラックに移す.その部分だけで聞いてダメならその作業を繰り返し,気に入ったらそのKickを使用する.
さらに,そのKickをPluginを用いて加工したり(イラスト制作におけるレイヤーモードの変更,色相調整にあたるもの)他のKickと干渉に注意して重ねたりして自分好みの音を探る.
安易なモジュール化はできない.例えば,同じKickを複数曲で使い回すことはしづらい.その曲の特性に合ったKickを新たに制作したり,使い回すにしてもその曲に合うよう適宜加工する.
音楽制作における創作概論 yellow_line @yellow_line
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